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富士通エフサス、ネットワーク層・アプリ層の両面からシステム全体を可視化するサービス

 株式会社富士通エフサスは29日、顧客のシステム運用の状況を踏まえ、管理・運用を代行する「ネットワーク安定稼働サービス」において、ネットワーク層・アプリケーション層の両面からシステム全体を可視化できるよう機能強化を図ったと発表した。

 システム全体の安定稼働には、単にネットワーク上のデータ伝送品質や性能を監視するだけでなく、各層でサーバー(アプリケーション)側が発信するデータも併せて監視することが不可欠となっている。従来は主にネットワーク環境のトラブル発生に基づく対応が中心だった。今回、顧客のマルチベンダーシステムの利用形態に併せ、ネットワーク層・アプリケーション層の両面から“システム全体”を可視化し、トラブルの未然防止と効果的なIT投資計画を実現する。

 新サービスでは、ネットワーク層・アプリケーション層の両面からシステム全体のトラフィック状況や品質の劣化状況を見える化した。これにより、システム全体にわたるトラフィック状況やレスポンス状態、通信フローを把握できるという。

新サービスのカバー領域

 富士通研究所の最先端技術に、同社がシステムを安定稼働させるために必要な性能品質情報とトラブル未然防止の運用ノウハウを加えてツール化し、特許技術を駆使した「Network Diagnositc Tool(NDT)」を活用する。NDTは、ネットワーク層の規格化されたヘッダ情報を解析するため、どのベンダーの機器かを問わずにデータを最大70日間保存でき、有効な分析が可能になるという。

 さらにアプリケーション層の性能品質情報の収集には、同じく富士通研究所の最新技術を用いた「System Diagnostic Tool(SDT)」を活用。

 ネットワーク層の性能を見える化するNDTや、アプリケーション層を見える化するSDTに加え、マルチベンダーのサーバーやネットワーク機器ごとの特徴を示す拡張MIBテンプレートを豊富に搭載し、性能情報管理に特化したIBC製SNMPマネージャー「System Answer」を採用して、サーバーやネットワーク機器を詳細に管理する。これにより顧客はマルチベンダーシステムの利用形態においてもトラブル対応のスピード向上を果たせるという。

 新サービスは、ネットワーク安定稼働サービスの「性能品質アセスメント」として新たに提供する。性能品質アセスメントの価格は、ネットワーク品質情報を採取しネットワーク品質の分析・評価レポートを提供する「ネットワーク可視化」が70万円から、サーバー階層システムの品質情報を採取しシステム品質の分析・評価レポートを提供する「システム可視化」が100万円から、ネットワーク品質状況画面を顧客が参照できるようにする「ユーザーオペレーション」が28万円から。

(川島 弘之)