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IIJ、コンテナユニットを利用した「松江データセンターパーク」を拡張

現在の2倍の施設規模へ、ハウジングスペースも新設

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は7日、外気冷却コンテナユニットによるデータセンター「松江データセンターパーク」を、現在の2倍の施設規模に拡張すると発表した。4月より増設工事に着手する。

 「松江データセンターパーク」は、国内初の外気冷却コンテナユニットを用いた商用データセンターとして、2011年4月、島根県・松江市に開設された。IIJではこれまで、自社のクラウドサービス「IIJ GIOサービス」のファシリティとして利用していたが、IIJ GIOサービスの利用が順調に増加しているほか、今後も拡大が見込まれるクラウド需要に対応するため、施設の拡張を決めたという。

 コンテナ設置スペースは現状の24台から48台に拡張され、サービス需要に応じて段階的にコンテナを増設する予定で、電気設備も現状の2倍の規模に拡張されるとのこと。また、コンテナモジュールには三相4線式で給電し、変圧回数を減らして配電ロスを低減する。さらに、従来と比べて高密度にIT機器を実装することにより、投資コストの低減およびスペースの有効活用を推進。一年を通じた外気空調の採用に向けた検証も進め、環境配慮型データセンターとしてさらなる省エネを追求するとしている。

 あわせて、顧客企業個別のIT機器を預かるハウジングスペースも、同敷地内に新設する。このスペースは、ディザスタリカバリ(災害対策:DR)やBCP対策の一環として、西日本地域にバックアップサイトを構築したいという需要に対応するもの。松江データセンターパークは地震リスクが低いため、顧客企業は災害リスクの小さい環境でITシステムを構築できるだけでなく、IIJ GIOサービスと組み合わせれば、柔軟なITリソースの利用が実現するとした。

 なお、今回増設するデータセンター施設は、2013年秋の稼働開始を予定している。

(石井 一志)