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IIJ、データセンター設備を動的に制御するコンテナ型モジュール「co-IZmoSD」を開発へ

 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)と同社グループのR&Dセンターである株式会社IIJイノベーションインスティテュート(IIJ-II)は10日、データセンターファシリティを包含したクラウドサービス基盤をソフトウェアで一体的に制御できるコンテナ型データセンターモジュール「co-IZmoSD」を開発すると発表した。

co-IZmoSD 外観イメージ図

 クラウドの普及により、データセンター事業者は大規模なシステムを効率よく、高い可用性を維持しながら運用することが求められている。それに応える形で、クラウドサービス基盤は仮想化技術による柔軟な構成や制御が実現されつつある。

 今回、両社が共同開発するco-IZmoSDは、2013年4月に実証実験を開始した小型コンテナ型データセンターモジュール「co-IZmo」をさらに改良し、データセンター内部の空調設備や電源設備といったファシリティをソフトウェアで制御できる環境を目指す。

データセンターの抽象化

 実現すれば、クラウドサービス基盤に要求されるリクエストに応じて、サーバーなどのIT機器だけでなく、ファシリティのシステム規模も動的に制御し、エネルギー利用効率の向上や運用コストの低減が見込まれる。

 さらにソフトウェアによる一体制御により、外部環境の変動に応じて仮想サーバーの稼動地域を変更可能となり、太陽光発電で十分な発電力があるロケーションへ処理を移すなど、自然エネルギーの効率的な活用も可能になるとしている。

クラウドサービス基盤の一体的制御
広域サーバー移動

 今後3年をめどに実証実験を行う。製品化の時期については未定。

川島 弘之