日立マクセル、1巻あたり最大6.25TBの容量を実現したLTO Ultrium 6のテープカートリッジ
日立マクセル株式会社は21日、LTO Ultrium 6のテープカートリッジ「マクセルUltrium 6データカートリッジ」を12月より販売開始すると発表した。1巻あたり最大6.25TB(2.5倍圧縮時)の容量をカバーする。
「マクセルUltrium 6データカートリッジ」は、LTO Ultrium 6フォーマットに準拠したテープカートリッジ。微粒子化・高保磁力化した独自のセラミックアーマメタル磁性体などを採用したことで、2.5倍圧縮時ではカートリッジ1巻あたり6.25TB、非圧縮時でも2.5TBの大容量を実現したという。転送速度も、2.5倍圧縮時で最大400MB/秒、非圧縮時でも最大160MB/秒と、高速転送に対応した。
また、数nmのセラミック薄膜で磁性体を覆う「セラミックアーマ技術」を採用したことで、磁性体の耐腐食性と物理的な強度が向上。潤滑剤コントロールシステムと磁性層に特殊なセラミックを均一に分散させる技術により、高い信頼性を確保した。さらに、機能の異なる2種類のバインダを用いる独自の磁気テープ塗膜技術で、磁気テープの耐久性を向上させている。
加えて、微粒子磁性体を均一に分散する技術と、特殊カレンダ技術を新たに開発し、記録密度が増加したUltrium 6フォーマットでも優れたデータ信号特性を実現。カートリッジ内には16KBの高容量非接触型メモリを搭載することにより、高速データサーチやライブラリにおけるカートリッジの管理をサポートするとした。
なおLTO Ultrium 6フォーマットは、書き換えができないライトワンス追記型(WORM:Write Once Read Many)データストレージシステムとしての運用も可能で、データカートリッジの紛失、盗難などに備えるためのデータ暗号化機能、テープカートリッジ上のデータの取り扱いを容易にするLTFS(Linear Tape File System)にも対応する。