「これまでにない手応えを感じる」～日本マイクロソフト、Windows 8を一般発売

代表執行役社長の樋口泰行氏

　日本マイクロソフト株式会社は26日、同日付けで一般販売を開始した最新クライアント向けOS「Windows 8」に関する記者発表会を開催。その中で、同社 代表執行役社長の樋口泰行氏は、「タブレットに対応しながら従来のソフト資産も活用できる、いわばオン（作り出す行為）とオフ（受け身の行為）の両方をカバーできる、新しい理想的なOSだ。お使いのマシンに入れても高性能になるWindows8を実際に触って、使っていただきたい」と述べ、Windows 8の先進性や性能をアピールした。

　Windows 8の一般販売自体は、この発表会開催に先立ち10月26日の午前0時から開始されているが、「配布した6000枚のWindows 8の紙袋はすべてなくなった。1万名くらいの方に来ていただけたのではないか。深夜発売で集まった人の数、予約の状況などを見ていてもこれまでにない手応えがある」（樋口社長）とのことで、実際の販売数に相当な期待をしていることを伺わせる。

　さらに、「タッチアンドトライでもお客さまの感触が良く、びっくりするくらいの関心を持っていただけている」と樋口社長が話すなど、Windows 8のModern Style UIがもたらす新しい操作感にも自信があるようだ。

10月25日に行われた前夜祭の様子	前夜祭はニューヨークでも行われたという
ワイヤレスTVチューナーからの映像をタブレットで再生したり【左】、逆にタブレットから映像をTVに映したり【右】、といった家庭での利用シーンを想定したデモも行われた

　端末のビジネスについては、樋口社長も言及したタブレット端末を含め、発表会の会場にはさまざまなメーカーのWindows 8端末が並んでいたように、ハードウェアメーカー側でも大きな期待を持っている。「全世界で登場する1000機種以上のうち、日本ではもっとも多い250機種以上が提供される。エコシステム全体で年末商戦を盛り上げていく」とした樋口社長は、エプソン、ソニー、東芝、富士通などの日本メーカーを含めたパートナーとともに発売記念の“バーチャルテープカット”を行い、発売を祝していた。

発表会場には、発売が予定されているさまざまな新商品が展示されていた

日本マイクロソフトの樋口泰行社長を中心に、ハードウェアパートナーと発売記念の“バーチャルテープカット”を行った		登壇者の胸には、Windows 8にちなんだ“8”の飾りが

　一方で法人向けビジネスについては、樋口社長が「大きな期待をいただいているのはセキュリティと管理性。Windowsであるからこれらは非常にしっかりしているので、早く出してくれというニーズがある。またタブレット端末は、対面販売などお客さまとの接点の部分や、在庫チェックといった現場での利用が可能な上、キーボードやマウスを付ければ従来のアプリケーションも利用できる。これがものすごい強みになっている」とコメント。Windowsの膨大なソフトウェア資産を生かしながら、タブレットによる新しいスタイルへも対応できることを、最大の強みとして強調した。

　さらに日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部の藤本恭史本部長は、「Windows XPのサポート終了を受けてWindows 7の導入検討をしている企業は多いが、Windows 8はWindows 7との混在環境でも互換性が高い。用途やニーズによって導入シナリオを決めていただけるようなマーケティングシナリオを考えている。一方、BYOD（私物端末の業務利用）のニーズについても、仮想化や、USBメモリからのOSブートを可能にするWindows To Goといった機能を紹介して好評いただいてる」と述べ、積極的なマーケティング活動を行っていく考えを示している。