NTTデータ、OSSを用いた仮想化基盤構築ソリューション~OpenStackやOpenFlowを活用
株式会社NTTデータは2日、オープンソースソフト(OSS)を活用した仮想化基盤「フルオープン仮想化基盤構築ソリューション」を2012年度内に提供すると発表した。OSSの採用により初期導入費用を抑えるほか、統合的な管理を実現。さらにベンダーロックインを回避した最適な仮想化環境を提供できるという。
「フルオープン仮想化基盤構築ソリューション」は、コンピューティングリソースと大規模ストレージの提供を実現するOpenStackと、ネットワークの物理設定を不要とするOpenFlowなどのオープン技術を活用した仮想化基盤を提供するもの。これらのOSSを組み合わせて利用する場合は、運用や管理がそれぞれ異なるため、従来は個別に運用管理方法を検討する必要があったが、このソリューションではネットワーク、コンピューティング、ストレージなどの異なるコンポーネントの運用管理を統合しているため、仮想化環境の管理を一元的に行えるのが特長という。
また、仮想化基盤の運用開始後にリソース利用量が増加した場合、仮想化基盤の拡張が必要になるのが一般的だが、このソリューションではノード増設を簡易化しており、ニーズに合わせた拡張を容易に実行可能。その結果、システム拡張のコスト削減と工期の短縮を実現している。
また、ノードに障害が発生した場合にはそのノードを自動的に切り離し、ノード交換時にノードの復旧設定を自動で行う仕組みを用意した。人手による作業を極力廃すことで、人為的ミスを削減し、障害時の信頼性を高めている。さらに、災害などによりデータセンターで障害が発生した場合でも、データセンターにまたがった冗長化を行えることから、ほかのデータセンターでサービスを継続可能だ。
このほか、リソースの利用状況に応じて不要なハードウェアの電源を自動停止したり電源を入れたりするアイドリングストップ機能を備えているので、経済的に仮想化基盤を運用できるとのこと。
なおNTTデータではこのソリューションについて、2013年度に30億円の売り上げを目指している。