NTTデータ、overlayとhop-by-hopに両対応したOpenFlowコントローラソフトを開発開始


NTTデータ 技術開発本部 副本部長の木原洋一氏

 株式会社NTTデータは8日、SDN(Software-Defined Networking)関連ビジネスを2012年中に本格開始すると表明。あわせて、同社が開発中のOpenFlowコントローラ・ソフトウェアの新バージョン「バーチャルネットワークコントローラ Ver2.0」の概要紹介を行った。

 説明を行った同社の技術開発本部 副本部長の木原洋一氏は、ネットワークのあるべき姿として「シンプルなオペレーション」「スケール・物理変化への柔軟な対応」「構築コスト・運用コストの低減」「新サービスの創出」といった要件を挙げ、“あるべき姿を具体化するための技術”としてSDNに取り組むとした。

 同氏は、SDNによって従来のネットワーク機器が一括で抱え込んでいた「制御機能」と「伝送機能」を分離し、機器側では伝送機能のみを実装。そして、ネットワーク機器の外部に制御機能を取り出す、というOpenFlowの基本的な考え方を紹介した。

 さらに、この変化を、メインフレームからオープンサーバーへとサーバーのオープン化が進行する過程で、ハードウェアからアプリケーションまでの全レイヤを一括で提供する垂直統合型のモデルが、ハードウェア、OS、アプリケーションをユーザーが任意に組み合わせられるオープンインターフェイスの時代へと移ったことと比較。

 ハードウェア、NOS(ネットワークOS)、ネットワークアプリケーションがすべてひとまとまりとなっている現在のネットワーク機器を、サーバーと同様にハードウェア、NOS、アプリケーションをユーザーが任意に組み合わせることができるようにするという展望を語り、「SDNによるネットワークオープン化」と表現した。

 同社が開発中のバーチャルネットワークコントローラ Ver2.0は、このネットワークオープン化に直接対応するソフトウェア・コンポーネント。さらに、OpenFlow対応ハードウェアにマルチベンダで対応するNOSの実装であり、OpenFlowで定義された“OpenFlowコントローラ”の具体的な実装でもある、という位置づけになる。

 最大の特徴は、OpenFlow対応スイッチが存在しない既存ネットワーク環境上でOpenFlowネットワークを実現する「overlay方式」と、OpenFlow対応ネットワーク機器を利用する「hop-by-hop方式」の両方に対応したことで、両対応の実装は世界初だという。

 このため、既存ネットワークに対してまずoverlay方式でネットワーク仮想化を実現し、その後段階的にOpenFlow対応ネットワーク機器を導入し、そちらはhop-by-hop方式で利用する、といった混在環境が実現可能であり、既存ネットワークからOpenFlowネットワークへの段階的な移行が可能になる。

 また、ネットワークアプリケーションを分離することを意識し、シンプルで汎用的なAPIを定義/実装している点も特徴となる。このAPIを利用することで、OpenStackなどのクラウド基盤や運用管理ソフトウェアなどとの連携が実現できる。

 バーチャルネットワークコントローラ Ver2.0は、2012年中に販売開始の予定だが、まずは6月13〜15日に開催されるInterop Tokyo 2012展示会にてデモ展示が行われる予定。


SDNによるネットワークのオープン化 バーチャルネットワークコントローラ Ver2.0の主な特長
関連情報
(渡邉 利和)
2012/6/11 06:00