CTC、スパコンを使用したSaaS～第1弾は汎用熱流体解析

「FINAS/CFD」による自動車の空気抵抗の解析

　伊藤忠テクノソリューションズ株式会社（以下、CTC）は1日、スーパーコンピュータを使用したクラウドサービスの提供を開始した。第1弾として、自動車、電力、プラントなど幅広い業界で利用実績があるという汎用熱流体解析ソフト「FINAS/CFD」を同日より提供。加えて、大規模非線形構造解析ソフト「FINAS/STAR」、電磁波解析ソフト「MAGNA/TDM」、超音波解析ソフト「ComWAVE」を10月中に提供する予定。

　流体解析をはじめとした科学・工学計算系アプリケーションソフトでは膨大なデータのトランザクションが発生するため、高スペックなコンピュータリソースが必要となる。そこで、科学・工学計算系のクラウドサービス「engineering cloudage」のラインアップを拡充し、財団法人計算科学振興財団（FOCUS）のスパコンシステムを使用して、CTCが独自開発したソフトをサービスとして提供する。

　FOCUSスパコン専用のWebサイトにログインし、大規模・高速演算シミュレーションをインターネット経由で利用可能となり、ユーザー独自の計算環境構築、運用管理が不要になる。

　料金は、スーパーコンピュータ1時間単位の従量課金制の使用料と、ソフトごとに異なる月額利用料といった体系となる。CTCでは付随するコンサルやシステム構築を含めて3年後に年間3億円の売り上げを目指す。