NEC、Hadoop連携機能やセキュリティを強化したスケールアウト型データベースの新版


 日本電気株式会社(以下、NEC)は、スケールアウト型データベースの新版「InfoFrame Relational Store V2.1」を11月下旬より出荷開始する。価格は最小構成で555万円(税別)から。

 InfoFrame Relational Storeは、データの高速処理とKVS(キーバリューストア)によるシステム拡張を柔軟に行えるという強みを生かしつつ、RDB(リレーショナルデータベース)と同様の使いやすさを実現しているデータベースソフト。

 新版では、蓄積した大量のデータを高速に分析・加工できるよう、Hadoopとの連携機能「ダイレクトアクセス」を搭載しているのが特徴。HadoopからInfoFrame Relational Storeに格納されているデータへ直接アクセスできるようになるため、従来のように、Hadoopを利用する際にいったんHDFSへデータをアップロードする必要がなくなり、利用までの時間を短縮することができる。

 また、Hadoopでの処理を行っている場合に、すでに処理データよりも後にInfoFrame Relational Storeへ蓄積されたデータのみをフィルタリングして差分抽出する「差分アクセス機能」も提供されるほか、Hadoopで処理したデータをInfoFrame Relational Storeに並列処理で高速に格納する「パラレルローダ機能」も用意された。

 一方セキュリティ面では、ユーザーの追加や削除、パスワードの設定に対応し、各テーブルに対するアクセス権限の付与・削除を可能とするRDBと同等の権限設定機能が提供される。これによって、従来はKVS製品ではできなかったユーザー認証・アクセス権限を、既存システムのアプリケーションと同様に実現するとのこと。

 なおNECでは、この製品を通信・流通・金融をはじめとする幅広い業界の企業やデータセンター事業者などに拡販する意向で、今後3年間で150システムの販売を目指す。

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