デル、ブレードサーバー筐体向けの「EqualLogic」ストレージブレード

筐体を用いた検証済みの“全部入り”ミニデータセンターソリューションも


Dell EqualLogic PS-M4110ブレードアレイ シリーズ

 デル株式会社は12日、iSCSIストレージ「Dell EqualLogic」において、ブレードサーバー筐体に内蔵するストレージブレード「Dell EqualLogic PS-M4110ブレードアレイ シリーズ」(以下、PS-M4110シリーズ)と、既存のiSCSIストレージ「Dell EqualLogic PSシリーズ」(以下、PSシリーズ)をNASとして利用するためのアプライアンス「Dell EqualLogic FS7600シリーズ」(以下、FS7600シリーズ)を発表した。

 新製品のうちPS-M4110シリーズは、ブレードサーバー筐体「Dell PowerEdge M1000e」に搭載できるストレージブレード。「フォームファクタは今までと違って見えるかもしれないが、製品としてはDell EqualLogicのフル機能を備えているし、完全に冗長化されている」(米Dell エンタープライズ・ストレージプロダクト・マーケティング エグゼクティブ・ディレクターのトラビス・ビジル氏)とのことで、国内でも広く利用されているDell EqualLogicの機能を、ブレードサーバーに対して提供できる。

 1台のM1000e筐体には最大4台のPS-M4110シリーズを搭載でき、Dell EqualLogicの特徴である、複数のストレージを仮想化されたストレージプールとしてまとめる機能を利用可能。ブレードサーバー筐体外部のPSシリーズとストレージプールを構成することもできる。

 ラインアップは、搭載するディスクの種類によって4モデルが用意された。最大1TBのニアラインSAS HDD(7200rpm)を搭載する「PS-M4110E」、最大900GBのSAS HDD(10000rpm)を搭載する「PS-M4110X」、最大300GBの高速SAS HDD(15000rpm)を搭載する「PS-M4110XV」の3モデルは、いずれも最大14台のHDDを内蔵可能。SSDモデル「PS-M4110XS」は、400GB SSDを最大9台、900GB SAS HDD(10000rpm)を最大5台内蔵できる。最小構成価格は265万円(税別)から。


PS-M4110シリーズの特徴米Dell エンタープライズ・ストレージプロダクト・マーケティング エグゼクティブ・ディレクターのトラビス・ビジル氏

 なお、PS-M4110シリーズをサーバーブレード、スイッチブレードと組み合わせれば、1台のブレードサーバー筐体を小さなデータセンターとして稼働させることも可能になる。今回デルでは、PS-M4110シリーズとサーバーブレード「PowerEdge M420」、ネットワークスイッチ「Dell Force10 MXLスイッチ」を組み合わせた検証済みソリューション「デル・コンバージド・ブレード・データセンター・ソリューション」をあわせて発表しており、コンパクトな統合ソリューションとして顧客へ訴求していく考えだ。

 このソリューションについてビジル氏は「他社と比較して、サーバーの導入、構成、アップデータ作業時間が44%短縮できるほか、競合するソリューションと比べてわずか1/3のスペースで構築できる」と、そのメリットを強調する。


デル・コンバージド・ブレード・データセンター・ソリューション

 一方、もう1つの新製品であるFS7600シリーズは、iSCSI SANストレージであるPSシリーズをNAS(NFS/CIFS)としても利用できるようにするゲートウェイ製品。複数のPSシリーズを集約し、単一ネームスペース内で509TBまでのストレージプールを構成できる。

 製品には、Gigabit Ethernet(GbE)対応の「Dell EqualLogic FS7600」と10GbE対応の「Dell EqualLogic FS7610」がラインアップされた。価格は399万円(税別)から。

 なお、デル日本法人 ストレージ・ビジネス本部 部長の小島由理夫氏は、「外勤・内勤営業による直販が多いデルにおいて、ストレージビジネスはチャネル経由の割合が多いが、これをさらに強化。他社のサーバー環境に当社のストレージを販売する取り組みを拡大していく。そのために、フィナンシャルパートナーとの協業を進めており、お客さまの負担軽減を図る」と、国内での販売戦略を述べている。

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