デル、FluidFSを搭載したユニファイドストレージ「PowerVault NX3600シリーズ」


Dell PowerVault NX3600シリーズ

 デル株式会社は8日、ユニファイドストレージ「Dell PowerVault NX3600シリーズ」を同日より販売開始すると発表した。分散型ファイルシステム「Dell Fluid File System(FluidFS)」を搭載した初めてのPowerVaultシリーズで、スケールアウトNASの機能を同シリーズでも利用可能になるという。

 PowerVault NX3600シリーズは、NAS/iSCSI SANとして利用できるユニファイドストレージの新製品。特徴は、Dellが買収したExanetの技術をベースにしている分散型ファイルシステム、FluidFSを搭載している点で、ストレージアレイ「PowerVault MD32x0i/MD36x0i」との組み合わせにより、CIFS/NFS、iSCSIに対応したユニファイドストレージ環境を構築できる。またFluidFSでは、ストレージプールを単一のIPアドレスが割り当てられた1つのファイルシステムとして利用できるので、シンプルな運用管理を行えるという。

 データ保護機能としては、ユーザー自身がリストアできるスナップショット、非同期レプリケーション、NDMP(Network Data Management Protocol)バックアップ機能など搭載。リード/ライト処理時のデータを保護するハードウェア、ソフトウェア機能も備わっているので、データ損失のリスクをさらに低減するとのこと。さらに、アクティブ/アクティブ型デュアルコントローラ、ホットスワップ対応コンポーネント、内蔵バッテリで保護されたキャッシュなどを搭載し、可用性を確保している。

 ラインアップには、Gigabit Ethernet(GbE)モデルの「PowerVault NX3600」と、10GbEモデルの「PowerVault NX3610」が用意される。最大容量はそれぞれ、576TB、1PBまでの拡張に対応した。最小構成価格は83万2000円(税別)から、105万5000円(税別)から。

 なお同シリーズのシャーシは、最新のDell PowerEdge 第12世代ラック型サーバーと共通化されており、従来の3Uサイズから2Uサイズへの小型化を実現。ケーブル本数も減らせるので、障害リスクの軽減による信頼性向上も達成しているとのことだ。

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(石井 一志)
2012/8/8 12:04