富士ゼロックス、セールスフォースのクラウド型CRMを利用した営業支援システムを本格運用開始


 富士ゼロックス株式会社と株式会社セールスフォース・ドットコム(以下、セールスフォース)は24日、富士ゼロックスが、セールスフォースのクラウド型CRM「Sales Cloud」をベースに営業支援システム「ForCus(フォーカス)」を構築し、本格運用を開始すると発表した。約1万人の従業員が利用する、国内最大規模のSales Cloudの事例になるという。

 ForCusは、これまで富士ゼロックスや全国34の販売会社がそれぞれ活用していた営業支援システムを統合し、営業の活動情報や顧客企業との商談情報、取引情報などを一元的に管理するシステム。業務プロセスの「見える化」によって、最新の活動状況や顧客情報を共有可能になるため、本社担当営業、地域担当営業が全国均一な顧客対応を実現できるという。

 また、担当営業・事業別専門営業・SEなどの連携が強まることで、チーム営業力が強化され、ソリューション商談を推進する効果が得られるとのこと。さらには、営業・マネージャー間の情報共有が一層緊密になるため、的確なコーチングが得られ、顧客の課題や要望の変化に迅速に対応可能になるとしている。

 さらにこのシステムでは、情報共有のツールの1つとしてセールスフォースの企業内ソーシャルネットワーク「Salesforce Chatter」と連携し、ユーザー同士をリアルタイムにつなげる機能も備えている。これによって、場所を選ばず顧客・営業情報にアクセスできる、ユーザー同士でのリアルタイムな情報共有、コミュニケーションを図れるとのことだ。

 富士ゼロックスでは、2012年4月より自社と販売会社の営業、システムエンジニア、マーケティングの各部門で約8000名に順次導入しており、7月1日から全国6社の地域統括会社が事業を開始したことに合わせて、本格運用を開始した。今後は、2013年3月までに対象を約1万人に拡大する。

 なおSales Cloudの採用理由としては、高い信頼性を備えること、現場のニーズに応じてカスタマイズ可能な柔軟性と拡張性に優れることなどが挙げられている。


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(石井 一志)
2012/7/24 12:47