PacketiX VPNがiPhone/Android/Mac OS Xにベータ対応


 ソフトイーサ株式会社は20日、VPNソフト「PacketiX VPN」において、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスやMac OS XからのリモートアクセスVPNが可能になったと発表した。

 これは、PacketiX VPNのサーバーソフトである「PacketiX VPN Server」に、IPsecサーバー(VPNプロトコルはL2TPおよびEhterIP)として動作する機能が追加されたため。従来のPacketiX VPNではSSL-VPNプロトコルのみをサポートしており、クライアントまたはブリッジとなるコンピュータへ専用のソフトウェア(VPN Client/VPN Bridge)をインストールする必要があったが、この機能追加によって、スマートデバイス、Mac OS Xなどに搭載されている標準のL2TP VPNクライアント機能から、PacketiX VPN ServerへリモートアクセスVPN接続できるようになった。

 この機能の利用にあたっては、既存のVPN製品に見られるようなコマンドの入力などをPacketiX VPN Serverへ行う必要はなく、GUI設定のみで完了するほか、IPsecサーバー機能はVPN Serverに完全に統合されているので、ユーザー認証や仮想HUBの仕組みは、これまで慣れ親しんだものをそのまま使用できるとのこと。

 また、最新のNAT越え標準規格であるRFC 3947に対応したことで、PacketiX VPN Serverとクライアントとの間にNATが存在する場合でも、問題なくVPN接続を確立できる。このため、NTTドコモやKDDIなどのパケット通信網回線でプライベートIPアドレスが割り当てられ、インターネットとの間にNATが存在する場合でも、L2TP over IPsecであれば問題なく通信できるという。

 加えて今回は、EtherIP over IPsecに対応した市販のVPNルータからも、PacketiX VPN Serverへの拠点間VPN接続が可能になった。

 現在、これらの機能はベータ版として公開されており、6月末まで無償で利用できる。なお次期リリースの製品版には正式な機能として組み込まれるほか、オープンソース版のUT-VPNにも搭載し、無料で利用できるようにするとのこと。またその際には、今回の開発部分のソースコードを公開するとしている。

関連情報
(石井 一志)
2012/1/20 13:51