NTT-AT、Webの一時的な負荷を最適化する「Webアクセスシェイパ」クラウド版


 NTTアドバンステクノロジ株式会社(NTT-AT)は29日、急激なWebアクセス時に一時的な負荷を最適化しパフォーマンス低下を防ぐ「Webアクセスシェイパ」のクラウドサービス版「Webアクセスシェイパ・クラウド」を発表した。NTT Comのクラウドサービス「BizCITY」パートナーアプリケーションに指定されており、BizCITY基盤上から月額で12月1日より提供する。

 イベント開催時などの予約/発売時には一時的にWebアクセスが集中し、Webサイトにつながらない、決済処理中にエラーになるといった問題が発生することがある。季節的な要因や月末など時期・ピークが予測できる場合は、リソースを柔軟に増やせるクラウドで対処できるが、人気によるアクセス数が不明だったり、ニュースで突然話題となったり、あるいは自然災害など不測の事態による急激なアクセス集中には、即時対応が難しい。

 Webアクセスシェイパは、アプリケーションレイヤでWebアクセスを最適化し、上記のような対応が難しい場合も、Webアプリケーションを高速・安定的に保つことが可能なアプライアンス製品。例えば、Webサーバーからのレスポンスを常に監視することでWeb混雑を検知し、サーバーの処理性能以上のセッション転送を停止することでサーバーダウンを防いだり、購入や登録などで用いるSSLセッションから優先的に接続したりする。さらに収集する統計情報を分析し、Web混雑のピークを予測して適切なリソース配備を検討するのにも役立つという。

 これらの機能をBizCITY基盤上でサービスとして提供するのが「Webアクセスシェイパ・クラウド」。アクセス集中時にサーバーへの転送を停止するサーバーダウン回避、Web混雑のピークを把握する統計情報機能、Web混雑時のクローラーや買い占めを接続制限する過剰アクセス対策機能、SSLの優先接続、平常時に利用できるロードバランサ機能といった機能を、ハードウェアや運用コストなしで利用できる。

 価格は初期費用が21万円、使用料が月額9万9750円または年額95万7600円(月額の場合の20%オフ)。月単位の契約・解除が可能。NTT ComのBizホスティングベーシックの使用料を含む。

サービスイメージ図
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(川島 弘之)
2011/11/29 17:56