富士通、テスト作業を代行しシステム品質を検証するサービス「Fujet」


 富士通株式会社と株式会社富士通ミッションクリティカルシステムズ(FMCS)は15日、顧客企業に代わってテスト(試験運用)を実施し、システム品質を検証するサービス「Fujet(Fujitsu efficient testing service、フュージェット)」を発表した。10月1日より提供を開始する。

 「Fujet」は、システム構築のテスト工程で必要となる、テスト項目の作成・実施・結果分析などの作業や、システム品質の検証作業を代行するサービス。金融・公共・通信などの分野におけるミッションクリティカルシステム構築で両社が培ったノウハウを生かしているという。

 サービスは、大きく4つのサービスから構成される。

 1つ目の「業務品質検証サービス」は、顧客企業の業務分析を行ってテスト項目を抽出し、マトリックス形式の表やチェックリストに整理した後に、それに基づいたテストを実施して、システム品質を検証するサービス。業務テスト項目作成、画面デザインテスト項目作成、テスト自動実行化といったサービスメニューを用意する。

 2つ目の「業務基盤品質検証サービス」は、信頼性、運用性、性能などの「非機能」要件に基づいたテストを実施して、システム品質を検証するサービス。信頼性等診断、負荷テストサービス、セキュリティ診断といったメニューを提供する。

 また3つ目の「プログラム品質検証サービス」では、プログラムの開発工程段階から、コード規約/コード欠陥などのソースコード検査や脆弱性チェックを行い、基本的なプログラム品質の検証を行うほか、最後の「SQLCMサービス」では、テスト結果(出来栄え)を見える化して整理し、システムのリスク評価とともに、品質状況を分析・評価する。

 これらのサービスを利用すると、テスト工程にかかる時間を、従来比30~50%程度短縮可能なほか、信頼性の高いシステム構築や、経営層が把握できる形での、システム品質の見える化も達成できるとのこと。また、保管したテスト分析結果をシステムの改版時に活用すれば、システム品質を継続的に向上させられるとしている。

 価格は100万円からで、両社では、2013年度末までに20億円の売り上げを見込んでいる。

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(石井 一志)
2011/9/15 15:12