NEC、機器間通信を利用して新サービスを実現するM2Mソリューション「CONNEXIVE」


 日本電気株式会社は29日、機器間通信を利用した新サービスの提供を支援するM2Mソリューション「CONNEXIVE」を発表した。その第1弾として、M2Mサービス用のシステム基盤を提供する「CONNEXIVEクラウドサービス 基盤提供サービス」(以下、基盤提供サービス)を、9月1日より開始する。

 「CONNEXIVE」は、さまざまなセンサーや端末などをネットワーク化するM2M技術をベースにしたサービスを実現するソリューション。センサーや自動販売機、情報端末、自動車などの機器をネットワークに接続し、各機器が持つ情報を集約して活用できるようにする。これによって、通信事業者や企業は、機器の遠隔メンテナンス、制御の高度化、車両の運行管理効率化などを実現する、新たなサービスの提供を可能にするとした。

 その第1弾となる9月から提供する「基盤提供サービス」は、M2Mサービスを支えるシステム基盤に求められる、接続機器の認証・制御機能、各機器からのデータ収集・蓄積機能などを、クラウドサービスとして提供するもの。これを用いると、企業はM2Mサービス用のシステム基盤を個別に開発する必要がなくなるので、システム開発期間を約3割、導入コストを約2割削減できるという。

 加えて、このサービスではOMA(Open Mobile Alliance)やBBF(Broadband Forum)が策定するデバイス管理の国際標準に対応するため、さまざまな機器との柔軟な接続を実現するとのこと。

 また今回のサービス提供開始にあわせ、「データ蓄積追加サービス」と「アクセス回線サービス」の両オプションも用意される。前者では、「基盤提供サービス」で管理するデータ量の増加に応じ、柔軟にディスク容量を追加可能。また後者では、M2Mサービスで利用する各種アクセス回線の確保や管理を、NECが代行して行ってくれる。

 「基盤提供サービス」の価格は、基本サービスが月額50万円(税別)から、データ蓄積追加サービスとアクセス回線サービスは個別見積もり。

 なおCONNEXIVEでは、M2Mサービスを実現するためのアプリケーションやシステム基盤などを、クラウドサービス、パッケージ製品の両形態で提供するほか、センサーや端末などのM2Mサービス向け機器、M2Mサービスの企画を支援するコンサルティングサービスも提供する予定とのこと。NECでは、今後3年間に500億円の売り上げを見込んでいる。

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(石井 一志)
2011/8/29 12:05