OKI、使いやすさを大幅強化したPC型ビデオ会議システム新版

本格的な普及期に向けて、販売チャネルも拡大


常務執行役員 通信システム事業本部長の西郷英敏氏

 沖電気工業株式会社(OKI)は6月16日、PCベースの機動性と本格的な映像・音声品質をあわせもつPC型ビデオ会議システムの最新バージョン「Visual Nexus ver5.0」を本日より販売開始すると発表した。

 「Visual Nexus」は、PCのデスクトップ上で高品位な音声・映像・データを使ったIPコミュニケーションを実現するビデオ会議システム。最大16画面まで表示可能な多画面分割機能やプレゼンス機能、データ共有などの機能を備えるほか、SD/HD端末が混在する環境にも対応しており、オフィス内だけでなく自宅や出張先からも、音声・映像・データを使ったコミュニケーションをセキュアに行うことができる。今回の新バージョンでは、ビデオ会議やソフトフォンなどを使ったことがないユーザーでも直感的に使えるように、操作性とユーザーインターフェイスを強化したという。

 新バージョンの発表にあたり、常務執行役員 通信システム事業本部長の西郷英敏氏によれば、「今まで日本では、ビデオ会議の導入はなかなか進まなかったが、東日本大震災によって物流や交通が滞る事態を経験したことで、人員の移動に制限がある状況下での連絡手段として、ビデオ会議の市場ニーズが急速に高まってきている」と、震災後からビデオ会議への意識が変わってきたという。また、震災だけでなく、「ネットワークの高速化や高容量化、信頼性向上」、「ビデオ会議システムの導入コスト低下」、「映像の高画質化とデータ共有機能の進化による通話品質の向上」といった市場環境の変化も、ビデオ会議のニーズを押し上げる要因になっていると西郷氏は指摘する。

 「今後、ビデオ会議は、企業に必須のコミュニケーションツールとして、本格的な普及拡大期に入ると見ている。すでに、約3000人の従業員が毎日デスクトップからTV会議を活用している企業もある。また、事業継続計画に必要なツールとして導入されるケースも出始めている。そこで今回、こうしたビデオ会議導入の機運の高まりにあわせて、使いやすさを強化した最新のビデオ会議ソリューションを投入する」と、ビデオ会議の新規導入や全社への拡大導入を検討する企業が増えるなか、使いやすい製品を提供することで、これらの企業のニーズに応えていく考えを示した。

通信システム事業本部 企業ネットワークシステム事業部 ビジュアルネクサスビジネスユニット長の鈴木敦久氏ビデオ会議システム開発の3つのコンセプト

 新バージョンの特徴については、通信システム事業本部 企業ネットワークシステム事業部 ビジュアルネクサスビジネスユニット長の鈴木敦久氏が説明した。「当社では、HD解像度による世界最高水準の映像、ビデオ会議端末を凌ぐ性能、そして誰でも直感的に使える簡単操作という3つのコンセプトのもと、ソフトウェアベースのビデオ会議ソリューションの開発を進めてきた。今回の新バージョンでは、ユーザー層のさらなる裾野拡大を視野に入れ、使いやすさの大幅強化を図った。簡単な操作で、テレビ会議の様々な機能を使いこなせる製品を目指し、技術開発に注力した」としている。

直感的なユーザーインターフェイスセミナーや社員研修などに便利なレクチャーモード

 具体的には、ビデオ会議の主要操作を直感的に行えるように、資料共有などの複雑な操作をシングルオペレーション(1回の操作)でできるようにした。これにより、誰でも簡単にビデオ会議への参加、発言、情報の共有が可能となった。会議に参加する際は、会議名や通話したい拠点名を選択してクリックするだけの操作で会議が開催される。

 また、資料を共有する場合は、対象の資料のアイコンを画面上にドラッグ&ドロップするだけで、すべての拠点への共有が開始されるため、会議の進行を滞らせることなくプレゼンテーションを行うことが可能。さらに、「Visual Nexus」のプレゼンス機能によって、各参加者や関係者の在席状態をリアルタイムに把握しつつ、会議の開催中にほかの参加者を追加召集する操作もシングルオペレーションで行うことができる。「最近では、セミナーや社員研修、社長訓示などテレビ会議を活用するニーズも増えているが、新バージョンではレクチャーモードを利用することで、1対nのテレビ会議も容易に開催できる」(鈴木氏)という。

 「Visual Nexus ver5.0」の税別価格は、HD対応アプライアンス製品価格(サーバー+クライアント構成)が、10拠点への導入で463万円から。ソフトウェア製品は7月7日、アプライアンス製品は8月15日より出荷開始する予定。

クラウド事業者・OEM向けチャネルの開拓で販売拡大へ

 同社では、「Visual Nexus ver5.0」のリリースを機に、積極的にテレビ会議事業を推進していく方針で、「現在は中・大手OKIユーザーへのソリューション販売、およびシステムインテグレータを通じた中・大手企業への販売がメインだが、今後、販売チャネルを拡大し、クラウド事業者を通じた小規模・部門ユーザー、さらにはOEM向けチャネルでのグローバル企業の開拓を目指す。これにより、2010年までの導入実績500社を、2013年には1000社まで引き上げる」と、西郷氏は意欲を見せている。



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(唐沢 正和)
2011/6/17 06:00