日本SGI、HD動画20年分を保存できるアーカイブシステム「SGI ArcFiniti」


SGI ArcFiniti

 日本SGI株式会社は16日、ディスクベースの統合データアーカイブシステム「SGI ArcFiniti」を発表した。ファイルベースの非構造化データの急増に対応する。発売は25日より。

 SGI ArcFinitiは、テープに比べてパフォーマンス、アクセス性、長期のデータ完全性に優れたディスクベースのアーカイブシステム。SGIの独自技術で消費電力を削減するとともに、データ完全性を確保し、単一のラックに最大1.4PB以上の有効ストレージを構成できるのが特徴。ストレージボリュームの容量は、HD-TV動画ならおよそ20年分、Facebook上の写真であれば100億枚に相当するという。

 高速のネットワーク接続を介してArcFinitiにアクセスし、キャッシュディスクで高スループットを実現。このキャッシュはアーカイブ層に対して仮想化され、自動アーカイブポリシーエンジンがバックグラウンドで管理する。すべてのファイルがオンライン状態で常に利用可能となっており、アーカイブコンテンツは最もコスト効率のよいストレージ層で長期保存される。

 長期保存のための設計としては、ハードウェアの健康状態やデータの関税性を能動的にモニタリングするソフトを採用。アーカイブデータが長時間経過した後でもアクセス可能な状態を確保する。ArcFinitiが機械的な問題を探知した場合は、データを能動的に移動してデータ完全性を検証するとともに、欠落部分を交換するようシステム管理者にアラートを出す。

 ラインアップは、圧縮前の利用可能アーカイブ容量が156TBから1.4PBまで、工場出荷時にあらかじめキッティングされた5種類の構成が用意される。価格は156TB構成モデルが4300万円(税別)。

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(川島 弘之)
2011/5/16 15:03