ネットワールド、柔軟堅固なクラウドOS「Nimbula Director」を発売


Nimbula Director概略図

 株式会社ネットワールドは9日、米Nimbulaとディストリビュータ契約を締結し、IaaS基盤を短期間で構築できる「Nimbula Director」の国内販売を開始した。サイオステクノロジー株式会社と協業し、技術支援の拡充も図る。

 Nimbula Directorでは、「Amazon EC2」を立ち上げた主要メンバーが開発したクラウドOS。拡張性・俊敏性・効率性・従量課金などAmazon EC2の良さと、エンタープライズやマルチテナントのクラウド環境で求められる高可用性、セキュリティを両立させる。

 最大の特徴は、OS/ハイパーバイザー、ワークロード管理、ネットワーク管理、監視、計測と請求書作成、認証機能など、商用IaaS基盤に必要なコンポーネントが統合的に提供される点。

 新しいサーバーを自動検出し自動インストールするのはもちろん、ワークロードの展開まで含めた作業が、すべて自動化されている。また、すべてのノードをIC(Infrastructure Controller)で管理し、1つのノードをマスターICと指定しつつも、それ以外の全ノードに管理情報を分散させる“完全分散構成”を採用。マスターICのノードが万が一ダウンしても、自動的にほかのノードをマスターICに昇格させることで、単一障害点を排除している。

 セキュリティ面では、複数の論理セグメントに分割し、個々のSLAやアクセスポリシーの割り当てが可能なマルチテナントを実現した。価格面では、クラウドでの利用形態を踏まえ、「コア(core)」という単位を使ったユニークな課金体系を採用。具体的には、物理マシン数や物理プロセッサー、物理コア数、インストールするノード数、あるいは仮想マシン単位での課金ではなく、利用量に応じた年間使用料での課金とし、40コアまでは無償提供する。

 これにより、一般企業あるいはクラウドサービス事業者は、拡張性やセキュリティに優れたプライベートクラウドを容易に構築できるほか、用途や使用状況に応じて、パブリッククラウドとの連携も可能。両環境を一元的に管理しながら、自由にリソースを活用・拡張し、コストを抑えられるという。

 現在はKVMに対応し、Xen、VMwareもサポート予定。LDAP、Active Directoryに対応する。時期マイナーバージョンアップでは、EMCやNetAppなどのストレージ管理もサポートする予定。

 ネットワールドはディストリビュータとして9日より国内販売を始め、11日~13日に東京ビッグサイトで開催される「第2回 クラウドコンピューティング EXPO 春」にて紹介する。

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