個人のアイデアを集合知に、日本IBMが企業向けソーシャルソフト新版
日本IBMは6日、企業向けソーシャルソフトの新版「IBM Connections 3.0.1」を発表した。同日より出荷を始める。
同製品は、個人の知識を企業内の集合知として活用するためのソーシャルソフト。新版では、新しいアイデアを募集して迅速に実現へと導く機能や、より高品質なディスカッションをリードする機能を追加し、共同作業環境を強化した。
具体的に新機能として、「アイデア・ブログ」と「モデレーション機能」を搭載した。
アイデア・ブログは、ユーザーが情報を交換・共有する「コミュニティー」機能に追加された、新しいアイデアを募るための新機能。メンバーが新しいアイデアを投稿すると、他メンバーがそのアイデアに対してコメントを付加できる。人気の高いアイデアを管理者が「高評価」と認定すると、そのアイデアを実現するためのアクティビティ(作業項目)を作成し、作業の進ちょく管理が可能。
例えば、企業が社内で新商品のアイデアを募集する場合、多くの投稿の中から最適なアイデアが一目瞭然(りょうぜん)になる。また、市場投入の妥当性を検討するためのアクティビティをその場で作成し、ワークフローと担当者、期日などを定義することで、決定までの時間を削減できるという。
モデレーション機能は、各コミュニティの管理者がコンテンツの承認・削除を事前・事後に判断する新機能。その対象は、ブログだけでなく、コミュニティで共有されるファイル・コメント・フォーラムへの投稿も含み、「セキュリティ要件に反したファイル共有を防止する」「誹謗(ひぼう)中傷による議論の逸脱を抑制する」ことが可能。これにより、質の高いディスカッションが実現するという。
このほか、コミュニティ内で画像・ビデオを共有・表示する新機能「メディア・ギャラリー」の搭載、エンタープライズコンテンツ管理製品との連携などを図った。コラボレーションの成果物である文書を企業情報資産として一元管理できる。
価格は、社内利用などユーザー数が限られた環境で利用できる「社内ユーザー向け」が1万7600円(税別)/ユーザー。社内ユーザーを除き、ユーザー数無制限で利用できる「社外ユーザー向け」が717万9000円(同、100PVUの場合)。