日立がHDD事業を米Western Digitalへ売却、43億ドル相当の現金と株式で

Western Digital株の約10%を取得


 株式会社日立製作所(日立)と米Western Digitalは7日、日立がWestern DigitalへHDD事業を譲渡することに合意したと発表した。Western Digitalは、日立の100%子会社で、日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)の持ち株会社であるシンガポールViviti Technologiesの全株式を、約43億ドル相当の現金と株式で買収する。

 内訳は、現金が35億ドル、Western Digitalの株式が7億5000万ドル相当(2500万株)。これはWestern Digitalの発行済み株式総数の約10%に相当するとのことで、日立から2名がWestern Digitalの取締役に就任するほか、日立GSTの社長兼CEOを務めるスティーブ・ミリガン氏は、Western Digitalの現在の経営陣に社長として加わる予定という。

 Viviti Technologies株式の譲渡は、規制当局からの許認可を受けた後、9月末までに完了する見込み。

 日立では、2002年に米IBMからHDD事業を20億5000万ドルで買収し、2003年1月から日立GSTとして営業を開始していた。

 なお、日立GSTの売却について、かつて日立GSTの取締役会長兼CEOなどを務めた日立の中西宏明社長は、「日立GSTには、さらに大きくかつ機動性の高い企業となる可能性があるといつも信じていた。今回の両社の合意は、HDD業界を代表し高成長を続ける高収益な2社の戦略的統合を実現するものであり、新会社が顧客価値や株主価値を向上させ、新たな市場に進出していくために大きく貢献するだろう」とコメントしている。

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