2010年の国内サーバー市場、x86サーバーの好調でマイナスは小幅に


2010年国内サーバー市場ベンダーシェア【出荷金額】(出典:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は7日、2010年の国内サーバー市場動向を発表した。市場規模は前年比6.7%減の4487億円で、出荷台数は前年比6.4%増の55万台。

 2010年の国内サーバー市場は、2001年以降で最大のマイナス成長だった2009年に比べて小幅なマイナス成長となった。IDC Japanサーバーリサーチマネージャーの都築裕之氏はこの結果について、「景気後退の影響が残ったものの、x86サーバーが3年ぶりのプラス成長で、回復基調を示した。特に、情報サービス業務向けにx86サーバーの出荷が好調だった。携帯電話やスマートフォンの普及に伴い、インターネットビジネスのサーバー投資が際立っている」と説明している。

 ベンダー別の金額シェアは、1位が富士通(24.5%)、2位が日本IBM(19.7%)、3位がNEC(16.7%)、4位が日本HP(16.4%)、5位が日立製作所(9.4%)。4年連続の首位獲得となった富士通は、メインフレームでは多数の大型案件があった前年の反動からマイナス成長となったものの小幅な落ち込みにとどまり、x86サーバーでは2000年以降で最高となる20.3%の出荷台数シェアを獲得したという。

 出荷台数による順位では、3年連続でNECが1位。以降は2位が日本HP、3位が富士通、4位がデル、5位が日本IBMで、前年と同じ順位となった。

 同時に発表した、2010年第4四半期(10月~12月)の国内サーバー市場規模は1022億円で、前年同期から7.0%減少。第2四半期と第3四半期ではx86サーバーの成長が貢献して前年同期並みの市場規模となっていたが、第4四半期でx86サーバーが前年同期比で微減となったことから、市場全体としてもマイナス成長となったという。

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