日立、冷蔵倉庫および食品物流センター向け「Sherpa/倉庫管理クラウドソリューション」


 株式会社日立製作所は、冷蔵倉庫および食品物流センターなどで必要となる管理機能を備え、約100拠点の倉庫での利用ノウハウを結集したSaaS型倉庫管理システム「Sherpa(シェルパ)/倉庫管理クラウドソリューション」を発表した。3月3日からサービス申込み受付を開始、4月25日からサービス提供を開始する。利用料金は月額10万円(税別)から。2014年度までに400サイト、約30億円を販売目標としている。

 「Sherpa(シェルパ)」は、ニチレイおよび日立が出資する、株式会社日立フーズ&ロジスティクスシステムズが提供する冷蔵倉庫向け業務パッケージの名称。低温物流業界最大手のニチレイロジグループが蓄積してきた、在庫管理や保管料計算など冷蔵倉庫管理における業務ノウハウを結集したという。今回日立は、この「Sherpa」の機能を「Sherpa/倉庫管理クラウドソリューション」としてSaaS型で提供する。

「Sherpa/倉庫管理クラウドソリューション」の主な機能

 冷蔵倉庫など低温物流業界においては、中小規模の企業が比較的多く、自社でITを所有し、維持・運用するためのコストや人的リソースを抱えることは大きな経営上の負担となることから、入出庫や在庫に関わる情報などを管理する、安価で高品質な倉庫管理システムが求められており、「Sherpa/倉庫管理クラウドソリューション」はこうした企業をターゲットとしている。

 「Sherpa/倉庫管理クラウドソリューション」では、在庫保管型センター(DC)、通過型センター(TC)をはじめとして、食品サプライチェーンのさまざまな物流センターモデルに対応。約400機能からなる複数の業務グループ(サブシステム群)から、在庫系サブシステムや請求・売上管理系サブシステムなど必要なものを選択し、組み合わせて導入できる。また、保税、請求、不定貫管理など冷蔵倉庫業界に必要とされる機能を含め提供するため、サービス導入後すぐに業務利用が可能だという。

 「Sherpa/倉庫管理クラウドソリューション」日立のクラウドソリューション「Harmonious Cloud」のSaaSメニューの1つである「TWX-21」上でサービスを提供。セキュリティ、信頼性の確保とともに利用企業のシステム保守・運用業務も削減可能するとしている。

 また、関連サービスとして、既存システムからクラウド(SaaS)への移行支援、冷蔵倉庫、物流センター向けの業務設計や、カスタマイズなどさまざまなオプションサービスをラインナップ。システムサービスを提供するだけでなく、利用企業の業務全体をサポートするとしている。

 なお、日立は、3月8日から11日までの4日間、東京ビッグサイトにおいて開催される「リテールテックJAPAN 2011」に「Sherpa/倉庫管理クラウドソリューション」を出展する。

 

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(工藤 ひろえ)
2011/3/2 06:00