第3四半期のPC出荷実績は368万台、3期連続で2ケタ成長に

NECが富士通を抜き1位に


2010年第3四半期 国内クライアントPC出荷台数トップ5ベンダーシェア、対前年成長率(実績値)

 IDC Japan株式会社は16日、国内クライアントPCの出荷実績値を発表した。

 2010年第3四半期(7月~9月)は、ビジネス市場が206万台(前年同期比27.6%増)、家庭市場が161万台(同11.7%増)、合計368万台(同20.1%増)。家庭・ビジネス市場ともに3期連続で2ケタ成長を遂げた。

 特にビジネス市場では、大企業向けの出荷が大幅に増加したことや、Windows XPが2010年10月末に出荷終了になるため、駆け込み需要があったと考えられる。

 家庭市場では、デスクトップが46万台(同45.5%増)と大きく伸びた。オールインワンタイプのデスクトップPC(AiO)の出荷が引き続き好調だったことが要因。2000年の最盛期には四半期で100万台を超えていたデスクトップの出荷台数が、2009年第3四半期には32万台まで落ち込んだが、2010年に入りAiOが好調で、再びプラス成長に戻ったという。


ベンダー別にはNECが富士通を抜き1位に

 一方、ベンダーシェアとしては、NECが富士通を抜き1位となり、前期3位だったデルが5位に転落した。

 NECはビジネス市場で大企業向け大型案件が好調だったこと、家庭市場で秋冬モデルを投入したため、総合で1位に。富士通は、NECと同様にビジネス市場向けの出荷が好調だったが、家庭市場では冬モデルの発表が11月になったため、その出荷が今期の出荷に寄与しなかったという。

 そのほか東芝は今期からAiOの出荷が始まり、ほかの新製品もシェア拡大に寄与し、4位から3位に上昇。HPも主に企業向け出荷の好調により、5位から4位へ順位を上げた。


2010年第4四半期の見通し

 ビジネス市場では引き続き、買い替え需要やWindows XPの駆け込み需要により、出荷が持ち上げられると想定されるが、前年同期の2009年第4四半期には、スクールニューディールの特需があったため、2010年四半期の見通しとしては、1ケタの成長率に落ち着くと見ている。

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