米salesforce.com、NTT Comと提携し東京にデータセンターを設置へ-2011年中の稼働開始目指す


米国、シンガポールに次ぎ、東京にデータセンターを開設する

 米salesforce.comとNTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は5日、salesforce.comのクラウドサービスを提供するための「東京データセンター」設立に関して、契約に合意したと発表した。2011年中の稼働開始を予定する。

 salesforce.comでは、米国に加えてシンガポールにデータセンターを設置しているが、日本にデータセンターを設置するのは、東京が初めて。同社の会長兼CEO、マーク・ベニオフ氏は、「日本にデータセンターを設置したのは、成功している市場であるという点が大きい。政府や企業での導入実績もあり、政府のエコポイント制度や、日本郵政とも仕事を進め、成功裏に成果を収めている。日本において、さらなる高みに登るために、日本市場にローカルでデータセンターを設置することを決断した」と、今回の取り組みについて説明する。

 また、パートナーにNTT Comを選択したことについては、「信頼性の高いデータセンターを構築しており、時間をかけて話し合いを進め、今回の投資につながった。セキュリティの面でも優れている点は評価している」とコメント。「日本のユーザーは、シンガポールや米国のデータセンターを利用できるが、逆に、米国のユーザーやアジア、欧州のユーザーも日本のデータセンターを利用できる」と述べ、国内のみならず、海外からの活用もあり得るとした。

 一方、NTT Comの海野忍副社長も、「セキュリティに対して高い要求があった」としたほか、「当社はネットワーク障害が起こったときこそ、その信頼性の高さが発揮できる。大規模な地震があった際にも最初に復旧したのは当社のネットワークであった」とし、自社の設備の信頼性を強調。さらに、「香港にもデータセンターがあるので、ぜひこれもsalesforce.comに活用していただきたい」などと話している。

米salesforce.comのマーク・ベニオフ会長兼CEONTT Comの海野忍副社長
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