シトリックス、仮想化デスクトップ導入支援などコンサルサービスを強化
仮想化技術者育成のための上位資格も設置へ
コンサルティングメニュー |
サービス本部の酒井孝雄本部長 |
DaaS導入コンサルティングサービスの内容 |
シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(シトリックス)は14日、デスクトップ仮想化を初めとする仮想コンピューティングの企業での展開を支援するため、コンサルティングサービスや教育・資格系サービスを強化すると発表した。コンサルティングサービスについては、すでに2010年2月よりメニュー化を進めていたが、これを正式に発表し、より採用を働きかけていくという。
コンサルティングサービスのメニュー化では、企業がデスクトップ仮想化やクラウドサービス環境を構築するにあたって、企画・検討から導入、運用といった広い範囲をカバーするほか、シトリックスの経験と実績に基づいて、導入フェーズや課題に合わせたメニューをあらかじめ用意し、スムーズで効果的なシステム導入を支援する狙いがある。
サービス本部の酒井孝雄本部長は、「当社では、単に製品を提供するだけではなく、最大限活用してもらうためのサービスを提供してきたが、直近2年は年率60%以上の成長を遂げるなど、ニーズの増加が見て取れる状況だ」と、コンサルティングサービスへの関心の高まりに言及。その上で、「以前は製品を使っていただく時の構築サービスが多かったものの、最近はクラウドや仮想化といった技術の普及により、導入時点での検討や初期段階での設計にニーズが移っている」とし、特に上流のメニューを拡充しているとした。
加えて、最近では、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)などのデスクトップ仮想化への関心が特に高まっていることを受け、導入段階での「デスクトップ仮想化導入コンサルティング」「90日間デスクトップ仮想化導入パッケージ」「DaaS導入コンサルティングサービス」などを用意している。
また、このようにDaaS関連のサービスを拡充している背景には、ニーズの高まり以外にも、「サービスとして提供するDaaSでは、お客さまごとに固有のさまざまな要件があるため、定型的なシステム構築がしにくい」(サービス本部 コンサルティング部 藤野智宏部長)ことがある。シトリックスでは、こうした点を踏まえつつ、自社のこれまでのノウハウを盛り込み、効果的なコンサルティングサービスを提供できるとのこと。
酒井本部長は、「コンサルティングサービスを初期で導入いただくことで、導入をスムーズにし、コストの削減につなげられるだろう」と述べ、その効果に自信を示した。
一方の教育・資格系サービスでは、まず、認定資格の強化を図る。具体的には、管理・運用者向けに提供されている製品別資格「CCA」の上位に、運用・サポート設計のための総合的なスキル習得を認定する「CCEE for Virtualization」、システムアーキテクトや設計者向けの最上位資格「CCIA for Virtualization」を設定。「CCA取得者の10%程度をCCEEに、5%程度をCCIAに誘導したい」(酒井本部長)としている。なお、CCAを含めた認定トレーニングは、CTCテクノロジー、ネットワールド、ネットワンシステムズの各パートナーより提供される。
このほか教育では、本格的なトレーニングの前段階として、初めてシトリックスの仮想化技術に触れる人を対象とした「Technical Overview」オンラインコースを無償で提供。学生向けの基礎コース「Academy Program」、国内の戦略SIパートナーの技術者育成を支援する「戦略SIパートナー教育プログラム」、認定資格者に対して最新の技術情報や事例を提供する「Citrix認定資格者限定セミナー」などを開催していくとのこと。
認定資格の概要 | 仮想化技術者育成プログラム |