HPのCEOを辞任したマーク・ハード氏、Oracleの社長に就任-フィリップス社長は退任
米Oracleは6日(米国時間)、先だって米HPのCEOを辞任したマーク・ハード氏が社長に就任すると発表した。ラリー・エリソンCEOに直接レポートする立場で、取締役会のメンバーにも選任されている。
ハード氏は、2005年4月にHPのCEOに就任した後、同社の業績を好転させたとして高い評価を受けていたが、セクシャル・ハラスメントの訴えに対する調査の中で、行動規範への違反が判明したとして、8月6日に辞任していた。
ハード氏の社長就任について、エリソンCEOは「ハード氏はHPで素晴らしい仕事をし、Oracleでも活躍すると期待している。IT業界で彼ほどの経験を持つ役員はいない」とコメント。米Sunを買収し、ハード/ソフト両事業の統合を目指すOracleにとって、Teradataでハード/ソフト統合を手掛けたハード氏の経験が有意義に働くだろうとしている。
エリソンCEOはさらに、まもなく開催される「Oracle OpenWorld」で、この戦略に基づく新たな製品を発表することも表明。「この統合戦略により、エンタープライズサーバー/ストレージの分野で、IBMを負かせるだろう」と述べた。
なお同日、現・社長のチャールズ・フィリップス氏が、社長と取締役から退任することもあわせて発表された。リリースによると、フィリップス氏は2009年12月に退任を申し出たが、Sunの統合が完了するまでは留任するように依頼したという。エリソンCEOは、「フィリップス氏の才能とリーダーシップを残念に思うが、彼の決定を尊重したい」とリリースの中でコメントしている。