日本IBM、最大1TBのメモリを搭載できる2Wayサーバー「System x 3690 X5」

最大4.8TBのSSDを搭載可能な「データベース最適システム」も提供


IBM System x 3690 X5

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は7日、2Uサイズの2Wayラック型x86サーバー「IBM System x 3690 X5」を発表した。従来の約5倍にあたる最大1TBの大容量メモリを搭載可能な点が特徴という。価格は85万円(税別)から。

 System x 3690 X5は、次世代x86サーバーのアーキテクチャ「第5世代 Enterprise X-Architecture(eX5)」に準拠した、ハイエンドの2Wayサーバー。従来のEnterprise X-Architectureは4Wayサーバーにのみ対応していたが、eX5で2Wayに対応可能とし、拡張メモリユニット「MAX5」と組み合わせることで、最大1TBのメモリを搭載できるという。

 この大容量メモリの搭載によって、1サーバーあたりで稼働できる仮想マシン数を、従来の約4.6倍まで増加させられるほか、CPU性能を最大限に活用可能なことから、CPU単位で課金するソフトウェアのライセンス料金も削減できるとした。

 さらに、従来の2Wayサーバーでは、CPUの仕様上、メモリを増やすとメモリアクセス速度が低下する傾向が見られたものの、同製品では最大容量まで搭載しても高速なメモリアクセスを行えるので、従来型アプリケーションのパフォーマンス向上、HPC領域への適用なども可能になっているという。

 加えてSystem x 3690 X5では、データベースサーバー専用のモデル「データベース最適システム」を用意する。同モデルは、最大4.8TBのSSDを搭載できる点が特徴で、HDD2400個を並列に使用する場合と同等の、1秒あたり72万回の入出力処理が可能になるとのこと。また、これによって、約80台の外付けストレージシステムが不要になり、消費電力を97%削減するとしている。

 価格は、通常モデルが、Xeon 7520(1.86GHz)×1、8GBメモリを搭載した最小構成で85万円(税別)から。データベースサーバー専用モデルは、Xeon X6550(2.0GHz)×2、16GBメモリを搭載した最小構成で240万円(税別)から。出荷はいずれも、8月23日より開始される。

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