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安藤ハザマ、IOWN技術を活用した山岳トンネル工事における大容量高速データ通信の実証実験を実施

 安藤ハザマは10日、NTTが提唱する次世代情報通信基盤「IOWN」を建設現場に適用するユースケース検証の一環として、東海北陸自動車道(4車線化)椿原トンネル工事において、坑内での大容量高速データ通信の実証実験を3月に実施すると発表した。

 人手不足と熟練者の高齢化、災害リスクが高い切羽近傍での作業があることを背景に、山岳トンネル施工の遠隔管理が求められている一方、従来の現場ネットワークでは、遠隔管理で現場技術者が施工判断をするのに不可欠な高精細の映像や大量の点群データをリアルタイムで安定的に伝送することが課題となっているという。

 実証では、IOWN APNに接続する坑内専用ネットワークを、実運用を想定した通信負荷をかけて評価することで、複数箇所の同時遠隔監視や点群データの即時分析および高精細映像による遠隔臨場といった場面を見据えた情報基盤と通信ネットワークの確立を目指す。

 山岳トンネル坑内における通信基盤としてのIOWNの有用性と、大容量高速通信の実稼働性を確認し、今後の技術要件・評価基準を策定する。

 坑内に大容量高速通信ネットワーク(光ファイバー、スイッチ、ルーターなど)を構築し、8K解像度360度カメラやレーザースキャナー、ダミーデータ発生装置などで実運用負荷を再現する。山岳トンネル延長1500m区間と、同トンネルから1000km離れた遠隔拠点間の遅延再現や、複数カメラを同時接続した場合の高負荷試験を行い、通信帯域や通信遅延、ジッター、パケットロス、エラー率などの情報通信基盤に関する技術要件を定量的に計測する。

トンネル坑内の大容量高速データ通信実証実験の範囲
実証試験ネットワーク構成概要図

 閉鎖空間かつ粉塵、湿気、振動など、通信機器にとって過酷な条件が揃う山岳トンネル坑内という環境における通信の実効性と運用上の課題を明確化する。実証で得られる定量データと運用知見をもとに、山岳トンネル向けの通信技術要件や評価基準および標準的な導入ガイドラインを整備する。

 実証実験は、2025年8月に公開した山岳トンネル施工管理のユースケースに続くもので、過酷な現場環境で実証された通信技術とノウハウを、さまざまな通信環境下で行われる土木・建築工事全般へ水平展開することを見据えているという。