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Colt、大西洋横断ネットワーク上で耐量子計算機暗号技術を用いた100GbEのデータ伝送に成功

 英Colt Technology Services(以下、Colt)は現地時間15日、量子コンピューティングにおける脅威に対するデータ通信の安全性を検証する、世界初の大西洋横断試験を完了したと発表した。

 Coltは、NokiaおよびAdtranのソリューションを活用し、耐量子計算機暗号技術を用いて、陸上を含む大西洋横断の海底ネットワーク上で100ギガビットイーサネット(GbE)のデータ伝送に成功した。

 Coltは、今回の実験はColtがグローバルパートナーと共に進めてきた一連のパイロット試験の最新事例で、光ネットワークを流れるトラフィックを量子コンピューティングの脅威から保護する、新たな方法を追及する取り組みだと説明する。この技術はグローバルインターネットで最も利用頻度の高い海底線ルートのセキュリティに画期的な強化をもたらし、欧州と米国間のAI処理、ストリーミング、企業向けクラウドサービスをサポートするとしている。

 今回の試験ではGrace Hopper海底ケーブルを基幹インフラとして使用している。Grace Hopperは352Tbpsの容量を大西洋横断ルートに追加し、グローバル接続の基盤としての役割を強化している。

 Coltは2026年後半に、陸上および海底ネットワークにおいて、Pre-Shared Key(PSK、事前共有鍵)、Post-Quantum Cryptography(PQC、ポスト量子暗号)、Quantum Key Distribution(QKD、量子鍵配送)、およびハイブリッドモデルを基盤とした耐量子計算機暗号サービスの提供開始を予定している。

 これらのソリューションは、回復力があり安全、かつ将来に備えたグローバル接続を求める企業や、統合化された耐量子計算機暗号技術を追求する戦略的テクノロジーパートナーや協業、機密データの強固な保護への移行を必要とする金融機関や医療機関、国家安全保障やコンプライアンスを重視する政府・防衛部門、耐量子計算機暗号技術アプリケーションやサービスを開発する、業界の革新的企業などのニーズに適しているとしている。

 今回の成果は、2025年4月にNokiaおよびAdtranと共に実施した、光波ネットワーク上での耐量子計算機暗号技術対応試験や、今後予定されている宇宙ベースの耐量子計算機暗号技術に関する開発に基づくものとなる。陸上・宇宙から海底ルートまで、耐量子技術に関するセキュリティを拡張することで、Coltはグローバルな提供範囲全体でエンドツーエンドの耐量子計算機暗号に対応した接続を提供するというコミットメントを強化するとしている。