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日立とGen-AX、7つの評価軸で組織の生成AI活用状況を体系的に診断する成熟度モデル「MA-ATRIX」を無償公開

 株式会社日立製作所(以下、日立)とGen-AX株式会社は22日、組織の生成AI活用状況を7つの評価軸で体系的に診断し、業務変革の段階的な推進とガバナンス強化を支援する成熟度モデル「MA-ATRIX(Maturity Assessment & AI TRansformation IndeX;Generative AI Adaptation Roadmap)」を共同開発し、無償公開したと発表した。

 「MA-ATRIX」は、日立がこれまでに創出した1000件を超える生成AI活用のユースケースと、Gen-AXが提供してきた、生成AIを活用したSaaSやコンサルティングサービスで培ったノウハウに基づいて開発された生成AI活用の成熟度モデルである。

 従来のモデルでは、「組織」「コンプライアンス」「業務プロセス」「制度・仕組み」「データマネジメント」といった、AI全般の導入度評価に重点を置いていたのに対し、それらでは把握しきれなかった生成AIによる業務変革の進展度を、「組織」「コンプライアンス」「業務プロセスへの生成AI統合」など7つの独自の評価軸で可視化する。また、成熟度レベルとしては「不完全な」から「最適化している」、さらに「AIによって自律的に最適化された」レベルまで、全7段階が設定されている。

 加えて、評価軸ごとに成熟度レベルを判定する具体的な基準を「ゴール」として定義し、その達成に向けた具体的な取り組みや行動を「プラクティス」として示している。これにより、企業・組織の生成AI活用状況や課題を客観的に可視化して、次に進むべきアクションを明確化でき、現状に応じた改善活動やロードマップ策定、最適な投資判断を効果的に進められるとしている。

生成AI活用成熟度の成長イメージ
生成AI活用の成熟度モデル「MA-ATRIX」の7つの評価軸

 両社は今後、国内外の企業・組織に広く活用されるモデルを目指して機能のレベルアップと普及促進を図り、社会全体の生成AIの活用を拡大する考えだ。