ニュース
JBS、商談活動やマネジメント層の判断など営業プロセスを全方位で支援するAIエージェント「Sales AIgent」をリリース
2025年10月9日 15:31
日本ビジネスシステムズ株式会社(以下、JBS)は9日、法人営業用AIエージェント「Sales AIgent(セールスアイジェント)」をリリースした。
Sales AIgentは、営業先について公開されている情報と自社内に蓄積されている情報を参照し、商談準備から商談後までのすべての営業プロセスに伴走するAIソリューション。商談の質を上げることにフォーカスし、事前に顧客の基本情報レポートや商談指示書の自動生成、商談後のネクストアクションプラン提案など、営業案件の推進からクロージングに向けてAIが全方位的に営業活動を支援する。
商談の内容や発言者、上司のフィードバックなどの情報も学習し、暗黙知となっていたトップ営業の型を再現する。組織の営業活動に変革を起こし、売上向上と営業組織のパフォーマンス最大化を果たす。CRMに蓄積された顧客データや活動履歴に、会議メモやメール、日報といった情報を重ね、顧客の「いま」を見える化する。AI技術により、顧客の声などから、未来のチャンスとリスクの「予兆」を迅速に読み取り、その予兆を経営会議・営業会議に示すことで、VUCAの時代に求められるスピード感を伴い、企業が未来をリアルタイムに自ら変革していく「未来経営」を実現する。
営業担当者に対しては、商談の前・最中・後を切れ目なく支援する。商談前は、相手企業の最近の話題や過去のやり取り、関係者の関心、前回の合意事項、想定課題を一枚にまとめた要点メモを自動生成。商談中は、想定される懸念や質問に対するその場で使える受け答え案を提示する。商談後は、フォローアップ文案と次に取るべき行動案を提示し、抜け漏れを防ぐ。さらに、各アカウントの健康度や解約・失注リスク、追加提案の可能性を可視化し、動く順序を明確にする。
また、マネジメントには、現場で生じる小さな変化をリアルタイムに意思決定へつなぎ、その判断をすぐ行動へ落とし込む循環となる「未来経営」をもたらす。進捗・売上予測・機会/リスクを同じ視界で捉えられるため、会議は状況確認から意思決定と実行へ移り、今週打つべき一手が明確になるとしている。
ソリューションは、Microsoft Azure、AWS、Google Cloud、Snowflakeを中心とした基盤に構築する。顧客マスターデータを管理するため、CRM(Salesforce、Microsoft Dynamicsなど)とAPIで連携する。
10月からリリース予定の機能のうち、商談前向けには、社内外の情報をまとめた「基本情報レポート」の自動生成、商談ゴールと想定QAを記載した「商談指示書」の自動生成、および指示書を基にした「商談資料」の自動生成機能などを提供。商談中向けには、「商談指示書」の表示、商談中の議事録自動生成、商談中の議事録から感情や決裁者の発言など商談のキーポイントを自動抽出する機能を提供する。
商談後向けには、商談フィードバックやネクストアクションプランの自動生成、それらを議事録で上司に報告する機能、上司のフィードバックを反映する機能、案件状況を一覧で確認して「振り返りレポート」を生成する機能などを提供する。
サービスの価格は個別見積もり。参考価格として、初期費用は既存システムとは連携せず、3カ月間の検証を実施する「サンPoC(全モジュール)」が800万円から、一部モジュールを既存システムと連携し、3カ月間の検証を実施する「PoC(一部モジュール)」が800万円から、本番導入が2200万円から。ランニングコストは、モジュール基本利用料が1万5000円(利用ユーザーあたり)、クラウド利用料が10万円から、顧客・業界調査レポート出力が430円(1レポート)から。
JBSは、企業のAIトランスフォーメーションを進める第一歩としてSales AIgentを企画し、子会社のAIexe株式会社とともに開発を進めてきた。今後、リアルショーケースとして社内に展開し、フィードバックと機能改修を行いながら、新機能の追加を計画する。