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Hitachi Vantara、「VSP One SDS」をAzure Marketplaceで提供

株式会社日立製作所(以下、日立)の米国子会社であるHitachi Vantaraは現地時間8月19日、Microsoftのオンラインストア「Microsoft Azure Marketplace(以下、Azure Marketplace)」において、Hitachi Virtual Storage Platform One(VSP One) SDSの提供を開始したと発表した。

 Hitachi Vantaraでは、クラウド導入企業の82%がクラウドのモダナイゼーションの必要性を認識している一方、スキル不足、人材不足、複雑化するハイブリッド、マルチクラウド管理といった課題も指摘されているという調査結果を紹介。この非効率性に加え、データ量の急増とハイブリッドクラウド環境における可視性の低さが、数十億ドルの不要な支出と、自動化・ガバナンス・コスト管理の必要性を高める要因となっていると指摘する。

 こうした課題に対応するため、VSP One SDSはAzureのサポートを開始し、企業が単一のコントロールプレーンを通じてストレージのシンプロビジョニングや管理、保護を可能にすることで、オンプレミスとクラウド環境をまたいだ運用を簡素化すると説明。また、組み込みのシンプロビジョニングとエンタープライズクラスのデータ圧縮機能により、クラウドストレージにかかるコストを最大40%削減できるとしている。

 さらに、双方向の非同期レプリケーションは、災害復旧を強化し、障害発生時の稼働時間や復旧時間を改善する。これらの機能により、ハイブリッドクラウド環境下でのワークロードの移行やテスト、スケーリングを止めることなく実行できるため、企業はDevOpsサイクルの加速や、柔軟なインフラストラクチャ計画、堅牢な事業継続を実現でき、常時稼働のための高い可用性と大規模構成での高性能も実現するとしている。

 VSP Oneプラットフォームは、オンプレミスとクラウドにまたがるブロック、ファイル、オブジェクトストレージを統合した単一の基盤を提供する。これにより、データの所在によらない統合された運用環境を提供し、データサイロの解消、可視性の向上、ハイブリッドクラウド環境におけるシンプルな運用を実現する。また、VSP Oneは高い可用性を実現するための設計がされており、ダウンタイムを最小限に抑えながら、余分なインフラストラクチャへの投資を削減する。

 これらの機能強化は、VSP Oneプラットフォームを通じて、ハイブリッドクラウドのようなデータが分散した環境における、一元的な運用とシンプルな管理を実現するための戦略の一環だとしている。

 Azure Marketplaceを通じたVSP One SDSの日本国内での販売開始は、9月30日を予定する。