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IIJが「マルチプロファイルSIM2.0」を開発、ローミングを利用せず1枚のSIMで国内2キャリアに接続
2025年8月29日 12:12
株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は28日、1枚のSIMカードでNTTドコモおよびKDDIの両キャリアに接続可能な「マルチプロファイルSIM2.0」を開発したと発表した。モバイル通信網の障害時のキャリア冗長をはじめ、エリアの電波強度や回線状況に応じた通信キャリアの柔軟な切り替えに対応するという。
IIJでは2022年に、SIM1枚に2つの通信プロファイルを格納した「マルチプロファイルSIM」を開発し、単一のSIMスロットしか持たないIoTデバイスでも、ハードウェアを再設計することなく通信を冗長化できる環境を実現した。しかしこのSIMでは片方の通信がローミング型であるため、ローミング回線を使用した大容量通信が発生するケースにおいては、コストが膨らみ、導入の障壁となる場合があったという。
そこで、こうした課題を踏まえ、ローミングを使用せずに国内2キャリアの通信プロファイルを利用できる「マルチプロファイルSIM2.0」を開発した。ローミングを用いることなく、NTTドコモとKDDIのモバイルネットワークに直接接続できるため、大容量通信の際、いずれの通信プロファイルでもコストを抑制し、安定した通信を行えるとのこと。
また、切り替えプログラムを用いることで、エリアごとに最適なキャリアの通信プロファイルに切り替えることも可能で、通信網障害の際の冗長性確保だけでなく、広域で展開するIoTサービスなどにおいて、特定のキャリアの電波が届かないエリアでの代替通信が必要なケースや、エリアを移動して利用するケースにも対応するとしている。
IIJではすでに、PoC(概念実証)を通じてモバイル回線の冗長化に関する動作確認を完了しており、2025年度中に商用サービスとして提供開始する予定。また、顧客からの要望の多い閉域接続機能についても検討し、信頼性と安全性を併せ持つサービスとして開発を進める考えだ。