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SCSK、次世代型ERP「PROACTIVE」で商社・卸売業向けテンプレートを提供

 SCSK株式会社は13日、AIネイティブな次世代ERP「PROACTIVE(プロアクティブ)」について、個別開発不要の受発注・売買同時計上など商社・卸売業にフィットした機能を備えた商社・卸売業向けテンプレートをリリースした。

 商社・卸売業向けテンプレートは、PROACTIVEの会計・販売機能において、受発注同時、売買同時計上など、住友商事グループをはじめとした商社ならではの業務に標準対応している。このテンプレートを利用することで、個別開発することなく、商社・卸売り業務に最適化された機能を低コストかつ短期間で導入できる。

 例えば、商社で必須となる、販売先と販売品目を決めてから契約登録する受注と発注が同時に発生する取引を保管する機能では、通常は受注登録、発注登録、入荷、出荷、売り上げ、仕入れと6つの工程が必要となるが、テンプレートを活用すると受発注登録、出荷/入荷、売買同時登録の3~4つの工程に削減できる。

 在庫取引を行わない商社特有の業務を標準機能で対応することで、システムへの登録ステップ数減少による業務遂行スピードの向上や、二重入力の廃止によるオペレーションミスの軽減、リアルタイムな利益管理と採算の明確化を実現する。

 商社・卸売業で必須となる貿易取引に関連する業務を、PROACTIVEで一元管理できる。輸出入における書類の作成業務の効率化だけでなく、契約から会計に至るまで、外為取引として一気通貫の対応ができる。

 データドリブンの意思決定を支援するAIが、経営の見える化と、モノと情報の可視化を実現し、社内外のデータに基づいて最適な需要・在庫・調達の予測ができる。

 EDI・EC・WMS(倉庫管理システム)など、商社・卸売業で必要となる外部のシステムとの連携や、物流会社とのAPI連携が可能。これにより、在庫や配送情報の一元管理を実現する。また、AI-OCRを活用した伝票確認機能(オプション)では、ペーパーレス化による伝票入力業務やコストの削減を図れる。販売から会計まで一気通貫のシステムで、AIによる業務支援を実現し、業務効率化、迅速な意思決定、アウトソーシングを見据えた最適な業務分担が可能になる。

 大量のトランザクション処理をスムーズに実行できる可用性の強化もでき、ユーザーは取引量の増加に伴うシステムのパフォーマンス低下を心配することなく、効率的にビジネスを運営できる。これにより、業務の迅速化と生産性の向上を実現し、競争力の強化を図れる。

 SCSKでは、PROACTIVEについて、商社・卸売業界が直面する業界固有の課題を解決すべく、今後も進化を続けていき、外部システム・帳票との連携基盤準備に伴うAPIの拡充、化学品商社・金属商社など、さらなる専門商社業界に特化した機能拡張、AI活用による経営判断の高度化と効率化・自動化を容易に実現する仕組みの提供を進めていくと説明。さらに、商社・卸売業にとどまらず、製造業や建設業など、他業界へ機能拡張を積極的に推進するとしている。