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スティック型PCを挿すだけで「協働学習」、パイオニアVCが新製品

 パイオニアVC株式会社は、教育現場にて安価で簡単に協働学習を実現する「xSync Stick(バイシンク スティック)」を6月下旬に発売する。協働学習に特化したソフトを組み込んだスティック型PCを、導入済みのプロジェクターや大型モニターに接続するだけで利用できる。

 遠隔教育や協働学習を実現するソフト「xSync」をスティック型PCに内蔵し、導入済みのプロジェクターや大型モニターに接続するだけの手軽さが特長。専用サーバーも不要で、HDMIポートに直接接続して利用できる。

 xSyncは、コラボレーションを支援するプラットフォームの総称。教育向けには教室にある電子黒板や学習用端末を連携し、画像転送を短時間で繰り返すことで、自分のアイデアとほかの生徒の意見を共有した協働学習を実現する。

 xSync Stickでは、協働学習に特化し、直感的でシンプルな操作を実現した「xSync Standard」を搭載。スティック型PCには、インテルの「Compute Stick」を採用し、Windows/Mac/iOS/AndroidのマルチOSに対応している。

 文科省では、これからの教育現場では「情報活用能力」の育成が必要不可欠と考え、ICT活用による教育の質向上をめざす「教育の情報化」を進めている。2009年度の「スクール・ニューディール」政策以降、電子黒板や学習者用端末の普及が進められ、2013年6月に閣議決定された「第2期教育振興基本計画」では、2017年度までに全教室に電子黒板を導入する目標が掲げられるなど、ハード面でも「教育の情報化」が進められている。

 パイオニアVCは、国内における電子黒板の高いシェアを背景に新製品を訴求する考え。5月20~22日に東京ビッグサイトで開催される第6回 教育ITソリューションEXPOにも展示。全世界の普通教室のICT化も支援していくとしている。

川島 弘之