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47都道府県の全Webページのうち、約5割がWebアクセシビリティ基準満たさず

 アライド・ブレインズ株式会社は24日、47都道府県のWebサイトの全ページを対象に、高齢者・障がい者への配慮(Webアクセシビリティ)に関する対応状況を調査したと発表した。結果、約5割(80万ページ超)がWebアクセシビリティに関するJIS規格(JIS X 8341-3:2010)を満たしていないことが明らかになった。

 同調査では、47都道府県サイトの合計166万9799ページを「全ページJIS検証プログラムAion(アイオン)」を用いて検証。その結果、80万5995ページ(48.27%)でJIS規格で最低限順守すべき「達成等級A」の対応に問題があったという。

 同一ページに複数の問題があるページも多数あることから、改善を検討すべき箇所は47都道府県で合計287万4644箇所に上った。個別のサイトについては、29都道府県サイトで「達成等級Aに問題のあるページが1万ページ以上ある」ことが確認された。問題のある割合は、最少のサイトで1.68%、最多のサイトで99.76%だった。

 また、達成等級Aに該当する25の達成基準の中で、問題ありの割合が最も高かったのは、「7.1.3.1情報及び関係性に関する達成基準」(見出しや箇条書きなどについて、文書の構造を示すためのHTMLタグを適切に使用していないなど)で、24.63%のページで問題があった。

 総務省「みんなの公共サイト運用モデル(2010年度改定版)」では、各公共機関が時団体Webサイトの現状や運用の事情を踏まえ、改善計画を立案・実行することが求められている。アライド・ブレインズは今回の結果の公表や解説セミナーの実施などを通じて、公共機関WebサイトのWebアクセシビリティ向上に貢献するとしている。

都道府県公開ページのうち等級Aに問題のあるページの割合公開ページのうち等級Aの問題の箇所数
岩手県1.68%457
秋田県8.22%5,046
岐阜県9.10%10,316
兵庫県12.26%2,382
島根県16.74%12,383
鳥取県18.67%35,097
福島県20.19%13,443
群馬県22.25%16,197
山梨県23.20%59,917
宮城県24.35%23,781
青森県25.53%77,010
長野県26.11%44,541
鹿児島県30.66%47,321
奈良県31.45%34,014
東京都32.33%3,216
新潟県32.84%20,164
石川県35.21%10,547
福岡県35.42%31,670
岡山県36.94%23,669
神奈川県37.72%69,089
静岡県38.90%30,858
千葉県38.99%28,064
栃木県39.14%34,124
沖縄県40.76%41,766
愛知県42.05%65,530
愛媛県42.26%59,208
滋賀県42.52%45,637
山口県44.58%37,153
京都府45.68%126,555
広島県52.42%36,972
徳島県53.68%59,614
三重県54.41%85,501
佐賀県55.89%57,910
大分県56.34%71,217
宮崎県63.14%42,405
大阪府68.58%160,008
香川県82.65%140,828
長崎県92.41%106,631
北海道95.37%22,149
和歌山県95.46%138,604
富山県96.21%242,450
熊本県96.36%69,554
山形県97.47%125,626
埼玉県98.01%218,579
高知県99.43%63,528
福井県99.76%37,472

川島 弘之