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日本IBM、最新Xeon E5 v3搭載のx86サーバー新製品群

TPM 2.0セキュリティチップで高い堅牢性も

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は11日、より高いセキュリティ、効率性、信頼性を提供するというx86サーバー新製品群「IBM System x M5」を発表した。

 IBM System x M5は、ラック型、タワー型、高密度サーバー、ブレードサーバー、統合型システムまでラインアップをそろえ、インフラ基盤、クラウド、ビッグデータ、アナリティクスまで企業の幅広いワークロードとコンピューティング環境を支援するというx86サーバー新製品群。

IBM System x M5

 System xの革新に加え、最新Xeon E5-2600v3や、最大1.5TBの容量を備える省電力TruDDR4メモリを搭載。IBM System x独自のセキュリティー機能と厳格な管理手法を組み合わせた「Trusted Platform Assurance」にて、ハードウェアレベルでのマルウェア検知・防御を実現するなど、セキュリティリスクに対する高い堅牢性を実現したという。

 Trusted Platform Module最新規格の「TPM 2.0」に対応するセキュリティチップを標準装備することで、Windows OSからTPMを利用可能とし、より複雑な暗号化アルゴリズムをサポートする。加えて、「セキュア・ファームウェア・ロールバック機能」により、不正なファームウェアパッケージによる更新が実施された場合に、バックアップしている正規のファームウェアに書き戻すことでシステムを保護する仕組みも備える。

 データ保護オプションとして、自動暗号化ドライブおよびセキュリティキーを一元管理する「IBM Security Lifecycle Management」も提供。さらにIBM独自の診断ツールを搭載し、例えば、直感的に操作可能なディスプレイにさまざまな状況やエラーメッセージを表示し、運用保守の効率性を高め、システム停止時間の短縮に貢献するという。

 このほか、冗長化、ホットスワップ可能なコンポーネントで構成することで信頼性を高めている。

 ラインアップは、(1)Xeon E5-2600v3を最大2個、最大1.5TBメモリを搭載できるサーバーノード「IBM Flex System x240 M5」、(2)ビッグデータ、アナリティクス、クラウド向けの2Way/2Uラックマウントサーバー「IBM System x3650 M5」、(3)基幹アプリケーション向けの基本インフラとして設計された2Way/1Uラックマウントサーバー「IBM System x3550 M5」、(5)基幹業務向けのタワーまたはラック型サーバー「IBM System x3500 M」(6)6Uエンクロージャーに12基搭載できる2Way/1Uハーフサイズのサーバーノード「NeXtScale nx360 M5」、(7)高い電力効率の直接水冷式サーバー「水冷式IBM NeXtScale System」。

 これと併せて、アプリケーションのクラウド移行と効率性・信頼性・パフォーマンス向上のため、以下のソリューションも発表した。

・「IBM System x Solution for VMware VSAN」――新サーバーと「VMware Virtual SAN」のVMストレージ管理を容易にするソフトウェア定義ストレージ。

・「IBM System x Solution for Microsoft Fast Track DW for SQL Server 2014」――SQL Server 2014を利用するDWHをコスト効率の良い新サーバーで構築する。

・「IBM SmartCloud Desktop Infrastructure with Atlantis Computing ILIO」――「Citrix XenDesktop」または「VMware Horizon View」上で構築されたデスクトップ仮想化環境のストレージコストを削減するソリューション。

・「IBM Flex System Solution for Microsoft Hyper-V」――IBM Flex Sysmte、Windows Server 2012 R2、Hyper-V virtualization、およびSystem Center 2012 R2をベースにしたクラウド基盤の信頼性とパフォーマンスを高めるソリューション。

川島 弘之