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NTTデータがアジャイル開発の専門組織を設置、国内外のノウハウ集約へ

 株式会社NTTデータは1日、同社におけるアジャイル開発手法の研究開発、およびプロジェクト遂行のための専門組織「Agile Professional担当」を技術開発本部内に設置した。

 ビジネス環境の変化に柔軟かつ迅速な対応が求められる中、短期間でシステムを開発・提供できるアジャイル開発手法が注目されている。NTTデータにおいても法人分野の顧客を中心にアジャイル開発の問い合わせ・開発要請が急増しているという。

 これまで同社では、アジャイル開発の展開および人材育成の拠点として、インド・中国・ベトナムに「Agile Professional Center」を設置し、アジャイル開発手法に関する研究を進めてきた。

 今回、アジャイル開発プロジェクトを主体的に実行する役割を担う「Agile Professional担当」を設置し、日本国内における取り組みを加速させる。

 新組織では、国内・海外のNTTデータで培われたアジャイル開発ノウハウを集約する。特にアジャイル開発が主流となっている欧米でのノウハウを集約し、全世界でナレッジデータベースを構築する。また、アジャイル開発をサポートする開発ツール、環境、プロセスを整備し、NTTデータにおけるアジャイル開発を推進する。

 また、新しいビジネス領域の拡大・創出を目指す顧客ニーズを踏まえ、アジャイル開発手法を用いたシステム開発プロジェクトを推進・実行する役割も担う。具体的には、アジャイル開発のプロフェッショナルで構成されるプロジェクトチームを結成し、国内・海外で蓄積してきたベストプラクティスや、これまで研究開発に取り組んできたソリューションを活用し、顧客へのシステム提供を行う。

 併せて、計画的にアジャイル開発の人材育成も進める。

 今後は、新設するAgile Professional担当を軸に、さらなるアジャイル開発の研究を行うとともに、モバイル、ビッグデータ、クラウド、ゲーミフィケーションなどの新しい要素技術とアジャイル開発を組み合わせ、より幅広い顧客ニーズに応える方針。

 具体的な目標としては、2014年度に25件、2017年度までに累計200件のアジャイル開発プロジェクト遂行を目指す。売上としては2017年度に年間90億円を目指すとする。

川島 弘之