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ソフォス、同社初のクラウド型セキュリティソリューションを発表
第1弾としてエンドポイントセキュリティをリリース
(2013/12/5 06:00)
ソフォス株式会社は4日、企業向けITセキュリティにおいてよりシンプルな管理や運用を実現する、同社初のクラウド型エンドポイントセキュリティソリューション「Sophos Cloud Endpoint」を発表した。本日より無償評価版(30日間)のダウンロード提供を開始し、2014年1月6日から同社販売代理店を通じて販売開始する。また同社では、これを機に、クラウドベースの全体的なセキュリティソリューションの総称として「Sophos Cloud」を設定し、製品ラインアップを随時リリースしていく方針を示した。
クラウド型ソリューションのリリースにあたり、英Sophos シニア セキュリティ アドバイザーのチェスター・ウィズニウスキー氏は、「SophosLabsでは、1日に25万ファイルもの新しい脅威を検出している。これらの脅威をすべてチェックし、リアルタイムに対応していくことは、人的リソースだけでは難しいのが実情。また、標的を絞った脅威がさらに増加しており、その多くがWebを通して感染を広げている。SophosLabsでは、1日に3万以上の感染されたWebサイトを検出している」と、企業を取り巻く脅威の最新状況について説明。
「このように、さまざまなアプローチで、標的を絞りながら感染を狙ってくる脅威に対して、企業では、多種多様なセキュリティ対策を行うことが求められている。そこで、複雑化するセキュリティ管理を、容易かつシンプルにするべく、クラウドベースの『Sophos Cloud』を新たに提供する」と、クラウド型ソリューションを投入する狙いを述べた。
「Sophos Cloud」では、ソフォスが有する包括的なITセキュリティソリューションをクラウドベースで提供していくという。ソフォス マーケティング部長の平野祐司氏は、「提供されるセキュリティ機能は、『EndUser Cloud』によるユーザー保護(エンドポイントからモバイル端末まですべてのデバイスおよびデータ)と、『Network Cloud』によるネットワーク保護(ファイアウォール、IPS、Web、Wi-Fi、VPN)の大きく2つに分類される。そして、クラウドをベースに統合された単一の管理コンソールによって効率的かつシンプルなセキュリティ管理を実現する」としている。
この第1弾としてリリースされる「Sophos Cloud Endpoint」は、「基本的なエンドポイントの保護機能のすべてをクラウド上から提供するもの」(平野氏)となっている。具体的には、マルウェア脅威対策の「Sophos Anti-Virus」(Windows、Mac OS X対応)、定義ファイル反映前の最新マルウェアかどうかをリアルタイムで確認する「Sophos Live Anti-Virus」、SophosLabsが管理するクラウド上の悪質なURLリストを、リアルタイムで確認する「Sophos Live Web Filtering」、リムーバブルメディアなどのデバイスを制御する「デバイスコントロール」、クラウド型集中管理ツール「Management Console」(2014年夏日本語化予定)の機能が含まれている。
「これらにより、企業のIT管理者は、エンドポイントセキュリティを容易かつ迅速に展開することができ、あらゆる場所にいるすべてのユーザーを保護することが可能となる。また、ユーザーベースのポリシーを適用することで、システムやデバイスを問わずにフレキシブルワークに対応できる。Webベースの管理コンソールでは、非常にシンプルなダッシュボードや通知システム、レポート、検索機能を提供し、リソース管理の効率化を実現できる」と、平野氏は「Sophos Cloud Endpoint」のメリットを強調する。
今後の「Sophos Cloud」の展開については、「エンドポイントセキュリティを第1フェーズとして、次の第2フェーズでは、Webの保護やマネジメント機能の強化などスケーラビリティを拡張する。そして、第3フェーズでは、ローカライズ、サーバー向け保護、MDM機能、暗号化、ネットワークセキュリティとの連携など、さらに機能を充実させていく」(平野氏)との計画を明らかにしている。
「Sophos Cloud Endpoint」の価格は、1年間100ユーザーの場合、2665円(税別)/ユーザー。なお、同社サイトでは、オンラインの30日間トライアル版を無償で利用することが可能となっている。