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Snowflake、AI活用でMicrosoftとのパートナーシップを拡大
2025年3月5日 12:14
米Snowflakeは現地時間2月26日、Microsoftとのパートナーシップの拡大を発表した。これにより、企業はSnowflakeのフルマネージドAIサービス「Snowflake Cortex AI」で、OpenAIのモデルを直接使用して、簡単かつ効率的で信頼性の高いAI搭載アプリやデータエージェントを構築できるとしている。
Snowflake Cortex AIは、Microsoft Azure OpenAI ServiceをAzure AI Foundryと統合し、OpenAIの最先端モデルをSnowflake内のMicrosoft Azureリージョンで利用できるようになった。これにより、音声、動画、テキストのリアルタイムでの推論の最適化が可能になった。企業は、SnowflakeのAIデータクラウドの安全な環境内で、OpenAIのモデルを搭載したデータエージェントを構築できるようになる。
Snoflakeでは、Azure OpenAI Serviceとの統合を通じて、OpenAIのモデルをCortex AIに導入することで、Snowflakeはデータと同じ統一ガバナンスフレームワーク内で、最先端のAIモデルをユーザーに提供するリーダーとしての地位をさらに強固なものにすると説明。SnowflakeのクロスリージョンおよびクロスクラウドのAI推論により、世界中の顧客は、複雑な統合や手動設定を行うことなく、あらゆるクラウドやリージョンからでもOpenAIのモデルにシームレスにアクセスできるとしている。
モデルへのアクセスは、Microsoft Azureとの緊密な統合を通じて、Snowflakeの強固なセキュリティ保証のもとで保護されている。これにより、どのようなクラウドプロバイダーを利用している顧客でも、安全な接続が確保される。OpenAIのモデルは、高度な推論と指示実行機能を備えており、ユーザーは企業データを使用して、正確で根拠のあるインサイトを提供するスケーラブルなAIアプリとデータエージェントを構築できる。
また、Snowflakeの顧客がこれを実現できるのは、OpenAIのモデルがSnowflakeのAIデータクラウドのセキュリティ環境内で実行されるためだと説明。Snowflake Horizonカタログのエンタープライズグレードの強力なコンプライアンス、セキュリティ、プライバシー管理、データ検索、コラボレーション機能がCortex AIにネイティブ統合されていることにより、ユーザーはOpenAIのモデルを利用して、ビジネスへのインパクト創出に集中するできるとしている。
AIデータクラウド内でOpenAIのモデルを利用することで、SnowflakeとMicrosoftの両社の顧客は、構造化データと非構造化データをシームレスに組み合わせて、より豊かで魅力的なユーザー体験を提供できると説明。OpenAIのモデルは、米国の一部のMicrosoft Azureリージョンで利用を開始し、その後、グローバル展開を予定する。
OpenAIのモデルに加えて、SnowflakeはAnthropic、DeepSeek、Meta、Mistralなどの主要プロバイダーの多様なモデルを、オープンソース言語モデルおよび埋め込みモデルのSnowflake Arcticと共に提供する。Snowflakeは、Cortex AI内で最高性能のモデルをユーザーがシームレスに利用できるよう注力し、顧客は特定のユースケースに最適なモデルを選択し、柔軟に利用できるとしている。
また、今回のパートナーシップ拡大により、SnowflakeはMicrosoftと連携し、Microsoft 365 CopilotとMicrosoft Teamsのエンドユーザー向けに、Snowflake Cortex Agentを提供する(一般提供は2025年6月を予定)。Cortex AIを搭載したCortex Agentにより、Microsoftの顧客は、Microsoftアプリ内から自然言語でSnowflakeの構造化データおよび非構造化データと直接やり取りできるようになり、日常的に使用するMicrosoftの主要ツール上で質問をしたり、インサイトを得たりする能力が効率化される。
この統合により、あらゆるスキルレベルのユーザーがAI主導のインサイトを利用しやすくなり、生産性が向上し、企業全体での意思決定が加速すると説明。さらに、開発者はこれらのSnowflakeの機能を、使い勝手が良いREST APIを通じて活用し、Microsoft 365アプリとSnowflake内のデータをつなぐ安全な自然言語インターフェイスをカスタマイズして構築することもできる。主要なデータチームやエンジニアリングチームは、Microsoft Copilotを通じてCortex AIを活用し、ビジネスインサイトの創出を加速できるようになるとしている。