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TIS、「デジタル基盤オファリングサービス」に決裁システムなどに向けた高レジリエンスオプションを追加
2025年2月7日 06:00
TIS株式会社は6日、企業のニーズに応じて最適なデジタル基盤を提供する「デジタル基盤オファリングサービス」に、クラウドネイティブな高可用性システムを実現する高レジリエンスオプションを追加し、2025年春頃に提供開始すると発表した。提供価格は個別見積もり。
追加する高レジリエンスオプションは、クラウドネイティブで新しく決済システムを構築したいFinTech事業者や、レガシーな決済システムでの運用に課題を抱えている決済事業者、決済領域に限らずシステム稼働率や性能に課題を抱えている企業向けに、従来、クラウドへの移行が難しかったミッションクリティカルな要件を持つシステムを、高セキュリティ・高品質なクラウドネイティブプラットフォームで実現するサービス。
TISが独自検証したソフトウェアスタック「Lerna」を活用し、ミッションクリティカルなシステムに求められる高い可用性とスループットを、AWS上で実現する。また、PingCAP株式会社とパートナーシップ契約を締結し、PingCAPが提供するマルチプラットフォーム対応のNewSQLデータベース「TiDB」をコア技術として採用する。
高レジリエンスオプションの開発にあたり、TISで設定したシナリオでミッションクリティカルな要件を満たしているか検証を行った結果、高い可用性とスループットを実現したという。
ミッションクリティカルなシステムを実現するため、AWSの基盤構成を冗長化し、単一リージョンレベルの広域障害への対応として、マルチリージョン構成で災害対策を実現する。
TiDBにより処理能力を柔軟に変化させながら、従来のRDBと同様のインターフェイスで利用可能。マルチマスター構成のもとで、データが複数のノードに自動的にレプリケーションされ、高い可用性を確保する。
模擬障害シナリオの検証では、サービス稼働率99.9999%を達成。サービスを停止することなく、アプリやDBのメンテナンスやキャパシティを調整できる。
TISの30年以上にわたる、ミッションクリティカルな決済システムの構築・運用の実績で培った技術や、経験に基づいたノウハウを豊富に持つ専門家が、導入前のコンサルティングからシステムの構築・運用までを一気通貫でサポートする。
高可用なアーキテクチャがプリセットされたマルチテナント型クラウドプラットフォームにより、フォールトトレラントシステムをスピーディに導入。また、ビジネス規模の拡大に応じた最適なコストで実現する。
高可用を実現するための方式設計サンプルや、障害やメンテナンスによる影響を最小限に抑えるためのアプリケーション実装ガイドラインなど、実装を支援する豊富なコンテンツを提供する。
提供メニューのうち、高レジリエンスシステム導入支援では、高レジリエンス設計・構築ノウハウを持った専門家によるシステム導入支援を提供。データベース共用型プラットフォームでは、スモールスタートが可能なマルチテナント型のデータベースをサービス型で提供し、個社専用のアプリケーション実行プラットフォームを提供する。データベース専用型プラットフォームでは、個社専用のデータベースをサービス型で提供し、専用のアプリケーション実行プラットフォームを提供する。
TISでは、「デジタル基盤オファリングサービス」にNewオンプレミスやAI基盤サービスなど、デジタル化を後押しする機能を拡充することで、取引先の幅広いハイブリッドクラウドニーズに対応していくとともに、徹底的な構築・運用の自動化を図り、リーズナブルなプラットフォームの実現を目指すとしている。