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大阪ガスマーケティングとNTT Com、生成AIが音声応対する受付サービスの試験運用を開始
2025年1月24日 14:19
大阪ガス株式会社のコンタクトセンター業務を受託運営する大阪ガスマーケティング株式会社は23日、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)の音声自動応答ソリューション「生成AIボイスボット」を活用し、顧客からの電話に生成AIが自動で音声応対する受付サービスの試験運用を、一部の業務において同日より開始すると発表した。2025年4月からの本格運用を目指すという。
大阪ガスマーケティングでは、オペレーターによる電話受付に加え、インターネット受付やチャット受付といったデジタル化への対応、音声自動応答ソリューションの導入による営業時間外の応対実現など、顧客サポート窓口の拡充に努めてきた。一方のNTT Comは、生成AIなど先端技術を活用し、新たな顧客接点価値の創出と企業の競争力強化の支援に取り組んできたとのこと。
両社は、あらかじめ設定したシナリオで応対する音声自動応答ソリューションに加え、シナリオレスでの応対が可能な生成AIを用いて、顧客からの問い合わせに、より幅広く対応することを目指しており、問い合わせ内容の認識精度、回答精度の向上、未解決時のオペレーターへの転送フローの整備等の準備を重ね、今回、サービスの試験運用開始に至ったという。
対象業務は、暮らしまわりのサービスをまとめて提供するデジタルプラットフォーム「スマイLINK」に関する問い合わせ(例:サービス内容、契約申し込み、解約など)。大阪ガスマーケティングが用意するFAQをもとに学習したシステムが、顧客からの電話での問い合わせに対して、適切な回答を生成し音声で返答する。生成AIを活用することにより、自動応答での自己解決率が向上するため、混雑時などでの待ち時間を削減するとした。
なお両社では、試験運用終了後の2025年4月以降に「スマイLINKサービス」以外のサービスへの展開を目指す。また今回の利用状況の分析、継続的な品質改善に取り組むとともに、NTT Comの独自技術で最適化した音声認識、AIエンジン、音声合成機能と、大阪ガスの業務手配システムなどを連携させることにより、将来的には、電話応対から受付内容の手配まで、全業務プロセスの自動化実現を目指すとのことだ。