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F5、AIトラフィックとアプリケーション需要を管理・保護する「F5 AI Gateway」を発表

 米F5は現地時間11月12日、アプリケーション、API、大規模言語モデル(LLM)間のインタラクションを合理化し、エンタープライズAIの導入を促進するコンテナ型ソリューション「F5 AI Gateway」を発表し、早期アクセスプログラムを開始した。日本での提供は2025年前半を予定している。

 F5 AI Gatewayは、パフォーマンス、可観測性、保護機能を最適化し、コスト削減を実現する製品で、F5の製品ポートフォリオと統合され、データ出力品質の大幅な向上と優れたユーザーエクスペリエンスを通じて、セキュリティおよび運用チームがシームレスにAIサービスを導入できるようにする。

 F5では、実際のAIソリューションでは、データエコシステム全体にわたって、要求(リクエスト)、応答(レスポンス)、プロンプトのインタラクションを最適化する必要があると説明。F5 AI Gatewayは、膨大な数のユーザーと自動化された変数を観察、最適化、保護することで、コスト削減、悪質な脅威の軽減、規制順守の徹底を実現するとしている。

 F5 AI Gatewayは、OWASPが特定した「LLMアプリケーションにおける最も重大な10のリスク」に対応し、自動検出・修復によりセキュリティとコンプライアンスポリシーの順守を実現する。

 セマンティックキャッシングにより、LLMから重複タスクをオフロードし、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、運用コストを削減。統合プロセスを合理化することで、複雑なインフラ管理よりも、開発者がAIを活用したアプリケーション構築に集中することを可能にする。

 ローカルおよびサードパーティ製LLMのロードバランシング、トラフィックルーティング、レート制限を最適化し、サービスの可用性を維持しつつパフォーマンスを向上。開発者が選択したAIモデルにアクセスするために使用できる、単一のAPIインターフェイスを提供する。

 F5 AI Gatewayは、AIを導入する過程において、顧客とそのアプリが適時適切に整合性を保てるよう設計されており、あらゆるクラウドやデータセンターに展開できる。F5のNGINXおよびBIG-IPプラットフォームとネイティブに統合されるため、従来型、マルチクラウド、またはエッジのデプロイにおいて、F5の先進的なアプリセキュリティおよびデリバリーサービスを活用できる。

 さらに、このソリューションのオープンな拡張性を生かし、企業はF5 AI Gatewayが実行するプログラム可能なセキュリティおよび制御を開発し、カスタマイズもできる。こうしたプロセスは簡単に更新でき、ダイナミックに適用されるため、セキュリティポリシーやコンプライアンスに即座に準拠できる。