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静岡銀行、Snowflake、ブレインパッドの3社、営業活動の高度化・効率化を目指す生成AIチャットボットの開発に着手

 株式会社静岡銀行、Snowflake合同会社、株式会社ブレインパッドの3社は25日、静岡銀行における営業活動の高度化・効率化を目指し、新たな生成AIチャットボットの開発に10月に着手したと発表した。

 静岡銀行では、第1次中期経営計画「Xover~新時代を拓く」の基本戦略「トランスフォーメーション戦略」において、デジタル技術やデータの利活用を通じて、グループ一体での高付加価値営業の実践、経営・営業管理の高度化、迅速化に取り組んでいる。

 一方、多様化・複雑化する顧客のニーズに対応するには、豊富な知識やスキルが求められ、経験の乏しい若手担当者などは事前準備に多くの時間を割くなど、業務の生産性向上が課題となっていたという。

 こうした背景から、静岡銀行では新営業支援システム「S-CRM」に蓄積された活動情報や顧客情報などをもとに、顧客との関係強化につながる提案をサポートする「生成AIチャットボット」の開発に着手した。これにより、過去の営業活動情報などを学習した生成AIチャットボットを通じて、顧客の経営環境などの変化に柔軟に対応しながら、最適な商品やサービスの提案につなげることで、業務の高度化・効率化を図る。

 取り組みは、営業活動情報など顧客データを含むことから、インターネット環境から切り離した閉域環境内で生成AIを構築できるよう、Snowflakeの生成AIサービス「Snowflake Cortex」を採用した。地域金融機関がSnowflake Cortexを利用するのは、今回が初の事例になるという。

 静岡銀行が2023年1月に導入しているデータ分析・活用プラットフォーム「S-hare」でもSnowflakeの機能を活用しており、今回の生成AIチャットボットの開発を通じて、データの保存、抽出、生成AI活用までを一貫して同一サービスで描くことで、シンプルかつセキュアなシステム設計を目指すとしている。

 今後は、S-CRMに蓄積している営業活動の情報や顧客情報をもとに、静岡銀行、ブレインパッド、りそな銀行による「データ利活用の高度化」に向けた業務委託基本契約書に基づき構築した「機械学習モデル」や、Snowflakeが提供するSnowflake Cortexと連携することで、静岡銀行の顧客一人ひとりに寄り添った付加価値の高い営業活動の実践につなげていくとしている。