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ソフトバンク、日本最大規模のオープンイノベーション拠点「STATION Ai」を名古屋に開業

 ソフトバンク株式会社は1日、子会社のSTATION Ai株式会社が、日本最大規模のオープンイノベーション拠点「STATION Ai」を愛知県名古屋市に開業したと発表した。

 STATION Aiに所属する会員は10月1日からオフィスフロアなどを利用でき、一般は11月1日から施設の利用が可能になる。グランドオープン時点で所属するスタートアップ企業数は約500社、パートナー企業数は約200社となる見込み。

「STATION Ai」外観/内観

 開業したSTATION Aiは、延べ床面積2万3000㎡の、日本最大規模のオープンイノベーション拠点。地上7階建ての各フロアはスロープでつながる構造で、STATION Aiに所属する会員のみが利用できる「会員専用ゾーン」と、誰でも利用できる「一般開放ゾーン」で構成される。会員専用ゾーンには、利用者のニーズに合わせて選択可能な3種類のオフィススペース(コワーキング席・固定席・個室席)を用意。一般開放ゾーンには、飲食店やイベントスペース、宿泊施設などの他、革新的な事業を起こした愛知県にゆかりのある創業者や経営者の功績などを伝える「あいち創業館」が設置される。

 また、STATION Aiは、ソフトバンクが持つ最新のIoTやAI、データ利活用の技術などを取り入れたスマートビルディングとして、施設内の混雑状況を可視化するなど、利用者の利便性を向上させることに加えて、施設全体でロボットによる実証実験を行えるロボットフレンドリーな設計になっている。さらに、施設の施工段階からスタートアップの技術を積極的に活用し、設備の配管をデジタルツインで3Dモデル化して配筋・配管検査にかかるコストを抑制した他、STATION Aiの会員が利用できるフィットネスジムに防犯カメラを活用したAI画像解析ソリューションを取り入れて無人化することで、運営に関わる人件費を削減するなど、スタートアップのさまざまな技術やプロダクトを導入している。

 ソフトバンクは、2018年に愛知県の「Aichi-Startup戦略」における「愛知県スタートアップ支援拠点整備等事業」の整備運営事業者の選定を受け、STATION Aiの開業に向けてスタートアップを創出・育成する環境の整備や施設の設計などを進めてきた。

 開業後は、国内外の企業とのネットワークを生かして、さまざまな企業やスタートアップの誘致を行うことに加えて、ソフトバンクの社内起業制度「ソフトバンクイノベンチャー」や、スタートアップの支援で培ったノウハウを基に、STATION Aiが新規事業の創出に向けた育成プログラムの提供や起業後のメンタリングなどを行い、STATION Aiに所属する数多くのスタートアップをサポートする。

 また、ソフトバンクとSTATION Aiは、STATION Aiが日本のみならず世界におけるイノベーション創出の中核的な拠点になることを目指し、愛知県や協力企業と連携しながら、グローバルなスタートアップエコシステムの構築を進めていくとしている。