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エンピリオン・デジタル、東京にAI対応データセンター「JP1」の建設を発表

 シンガポールのEmpyrion Digital(以下、エンピリオン・デジタル)は2日、日本最大級の金融サービスグループ企業との間で、拘束力を持つ契約を締結し、東京中心部において25MW(メガワット)のAI対応データセンター「JP1」を開発すると発表した。

 この戦略的提携により、エンピリオン・デジタルは初めて日本へ進出する。これは、デジタルインフラストラクチャーの需要が堅調でありながら、データセンターに適した土地と電力の供給が限られている、アジアの中核市場である東京のプレゼンス拡大に注力していることを強調するものだとしている。

 JP1データセンターは、日本国内におけるパートナーとのネットワークを戦略的に活用し、立地、電力、クラウドおよびネットワーク接続関連各社のサービスを含む、昨今のデジタルインフラストラクチャーのエコシステム構築に対する顧客の多様な要件を満たすように設計され、東京の中心部で開発される。

 またJP1は、大手町、IX、東京中心部から5km以内のネットワークおよび通信ファイバー接続を備えた戦略的な場所に位置し、延床面積約2万1000㎡、5階建ての建物を想定。必要な電力を確保しており、生成AIとハイパフォーマンスコンピューティングのワークロードをサポートする、AI対応システムの受け入れを可能とするセンターとして設計されていると説明。ネットワークキャリア中立型のTier IIIとなる施設は、エネルギーと水の使用効率を改善し、環境への影響を十分に配慮した高度な冷却技術を装備する予定としている。

 JP1データセンターは、2025年に建設を開始し、2027年後半までに稼働できるようにする予定。

 エンピリオン・デジタルCEOのMark Fong氏は、「エンピリオン・デジタルにとって日本市場への参入は重要なマイルストーンとなります。日本はアジアのデジタル・イノベーションにとって鍵となる市場であり、私たちは、東京のJP1を通じてその成長に貢献できることを嬉しく思っています。また今回の日本への進出は、ネットワーク持続の可能性と革新性を継続的に向上させながら、大規模な顧客の多様なニーズを満たし、将来を見据えたワールドクラスのデジタルインフラストラクチャーを提供する先駆けとなるという、当社グループの取り組みを強く表すものです」と述べている。

 また、「私たちの目標は、アジアで最も競争力のあるデジタルインフラストラクチャープラットフォームを構築し、顧客のニーズの高まりに応えることです。当社は、受賞歴のあるデータセンターをシンガポールで所有・運営してきた実績があり、ソウルの江南では韓国KR1データセンターの建設を順調に進めています。私たちは、今回の東京への投資を足がかりに、東京および大阪における将来のビジネスチャンスを活かす態勢を整えています」とコメントしている。