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TOPPAN、ファーストパーティーデータを基にデータ分析と広告配信を行えるサービス「TOPPANデータクリーンルーム」

第1弾として流通企業向けに提供

 TOPPAN株式会社は28日、企業が独自で収集した顧客情報であるファーストパーティーデータ(1st Party Data)を基に、データ分析と広告配信を行えるサービス「TOPPANデータクリーンルーム」を開発したと発表した。今回は第1弾として、流通企業向けのサービスを提供する。

 TOPPANではこれまで、企業の顧客データを集約・統合するCDP(カスタマーデータプラットフォーム)の構築や、デジタルマーケティングの運用に不可欠なセキュリティ技術・設備を備えた「MAコマンドセンター」の開設などにより、企業の顧客理解や事業成長を支援してきたが、今回はこうした中で、データ起点のマーケティング支援を行える環境として「TOPPANデータクリーンルーム」を開発したという。

 なお、サービス名にもなっているデータクリーンルームとは、個人のプライバシーを保護しながら、複数事業者のデータを掛け合わせるクラウド環境のこと。「TOPPANデータクリーンルーム」では、サードパーティークッキーを使用せず、ファーストパーティーデータを活用することにより、プライバシーを保護しながら顧客の統計情報抽出・Web広告配信を可能にするとのこと。さらに、TOPPANグループが培ってきた企業のセキュリティ情報を取り扱う技術・ノウハウを駆使し、安全安心なデータの取り扱いを実現するとした。

 第1弾として提供される流通業向けでは、TOPPANグループのONE COMPATHが持つ「Shufoo!」ユーザーの店舗閲覧傾向データや、2021年より協業しているunerryが持つ流通等の人流データをアセットとして活用可能。流通企業を中心とした顧客の行動情報や、広告販促による来店・購買状況への影響などをデータとして可視化できる。また、可視化した結果を基に新たな広告配信を実施することも可能で、自社だけでは不可能だった顧客の購買・来店傾向の分析を実現するとしている。

 「TOPPANデータクリーンルーム」の価格は、データ量や各種設計によって変動するが、目安として300万円から。

「TOPPANデータクリーンルーム」第一弾のイメージ