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アドバンスト・メディア、コンタクトセンター向けの大規模言語モデル「AOI LLM for AmiVoice Communication Suite」を提供

 株式会社アドバンスト・メディアは8日、コンタクトセンター向けに、ローカル環境でセキュアに大規模言語モデル(LLM)を利用可能な「AOI LLM for AmiVoice Communication Suite」を8月下旬にリリースすると発表した。

 コンタクトセンターでは、個人情報を含む膨大な機密情報を取り扱っており、情報が外部に流出することで、顧客に及ぼす直接的・間接的な被害は甚大で、企業においても金銭的被害に加え、社会的な信用を失うなど、さまざまなリスクを負う可能性がある。そのため、コンタクトセンターでは、生成AIとシステムを連携させる場合、データセキュリティの確保が重要となっており、機密情報が漏えいしないよう対策を講じる必要がある。

 AOI LLM for AmiVoice Communication Suiteは、データを一切外部に出す必要がないため、顧客との通話内容など個人情報や機密情報を多く含むデータでも安心して生成AI(LLM)を活用できる。サービスは、コンタクトセンター向け音声認識ソリューション「AmiVoice Communication Suite」のオプションとして提供する。

 ローカル環境で利用可能な生成AI(LLM)を、幅広い業界のコンタクトセンターにおける導入実績に基づく知見や専門技術を用いたカスタマイズおよびシステムインテグレーションにより、コンタクトセンター業務に最適化した。高精度な要約生成やQ&Aの抜粋、VoC(顧客の声)抽出など、AmiVoice Communication Suiteでテキスト化した通話データを、ユーザーの目的に合わせてさまざまな用途に活用できる。

 さらに、生成AIの回答文に関するハルシネーションの防止策として、目的に合わせたファインチューニングのほか、外部情報を利用して回答を生成する技術、検索拡張生成(RAG)を利用することで、回答の正確性を大きく向上させた。

 また、クラウド提供型LLMの場合、利用回数などサービス側の制限内で活用する必要があるが、AOI LLM for AmiVoice Communication Suiteの場合、構築した環境内においては利用制限なく利用できる。

 ベースモデルの選択が可能で、公開されているローカルで利用可能な生成AI(LLM)から、顧客の利用目的に最適なモデルを適用できる。また、技術の進展に伴い、最新のベースモデルにも変更できる。