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CTC、セキュリティ機能を強化したローカル5G環境を提供 IoTデバイスによる不正な通信を検知・遮断

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は30日、IoTデバイスに関するセキュリティ機能を強化したローカル5G環境を提供開始すると発表した。

 今回CTCが提供するローカル5G環境は、汎用サーバーを用いた環境にローカル5G向けセキュリティ製品を組み合わせたもの。セキュリティ製品は、トレンドマイクロ株式会社の台湾グループ会社CTOneのローカル5G向けセキュリティ「Trend Micro Mobile Network Security(TMMNS)」を採用した。

 同製品は、エンドポイントセキュリティ機能を内蔵したセキュリティSIMカードとネットワークセキュリティ機能を連携させた包括的な製品で、リアルタイムでローカル5G環境を可視化して、不正な通信を検知した場合に、該当するIoTデバイスをネットワークから遮断可能にしている。

 ローカル5Gの基地局を構築する汎用サーバーおよびソフトウェア製品「CYRUS(サイラス)」とあわせてTMMNSを利用することにより、コストを抑えたセキュアなローカル5Gの導入が可能になるとのこと。

 なおCTCは、総務省が主導した令和4年度の「課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」に参画し、管理工数の低減やセキュリティリスクの拡大抑止などの検証を実施した。この実証においては、各IoTデバイス固有の情報や状態の監視・可視化、不正なIoTデバイスの検知・遮断などの必要性を確認し、想定されるセキュリティ対策としての、TMMNSの有効性を検証したとのことだ。

 なおCTCでは、このローカル5G環境を、サービスを提供する通信事業者や、導入を検討している製造業や建設業へ展開し、3年間で30社、20億円の売上を目指すとしている。

ローカル5Gのセキュリティ防御イメージ